蟲師 第14話 籠のなか

蟲師 第一集 (初回限定特装版) [DVD]
このエピソード、実は原作の中でも中々好きなエピソードの一つだったりする。
特別怖いわけでもなく、特別突飛なわけでもない、入り組んでいるでもなく、深い感動を与えるでもない、新たな設定が加わる話でもなければ、レギュラーキャラが出る話でもない。とにかく特徴の無いエピソードといえる。しかし、それだけに説話的であり、人の性や情念の哀しさが実に自然に表現されている。ある意味、とても「蟲師らしい」エピソードなのではないか、と思っている。
今回のヒロインの声優は岩男潤子。やはりやってくれる。哀しい愛情に捕らわれた美しい女性をやらせたらこの人をおいて他は無い、といったところ。今回は絶叫するような事は無かったものの、彼女のその息遣いだけで、穏やかな中に深い情念が伝わり、息の詰まる気持ちにさせられる。
また、竹林の描写も実に自然で美しかった。この作品のクオリティーの高さは、一体いつまで続くのだろうか。