魔法先生ネギま! 213時間目 スーパー魔法少女・夕映(ハートマーク)

夕映の活躍、継続中。
夕映が取り戻したのは、アーティファクトの使い方だけだった。従者としての自分の力を思い出し、一気にグリフィンを倒しに行く夕映。かこいい〜(^^)。

  • 記憶喪失とカードの関係

これは結局どういう事になるのだろう。カードの絵が消えたのは記憶喪失になったからなのだろう。ならば、絵が戻れば記憶が戻る事にはならないのだろうか。従者としての能力は戻ったけれども、夕映自身の記憶だけは戻っていない。
考えられるとすれば、レース中の魔力の増大がきっかけでネギとの魔力リンクが徐々に戻り、カードからの大きな魔力流によって、かけられていた「忘却魔法」は解除された。しかし、長期間の記憶喪失により脳の機能として記憶の混乱が続いている為、未だ記憶が戻らずにいる、といったところか。魔力の増大は魔力リンクによるものではなく、あくまで夕映自身の魔力活用能力の増大と考える事も出来るのだが、先週のコレットの態度からすると、それはやはり常識的な事ではない様だ。
ともあれ、まだ記憶喪失が続いているとなると、気になるのは現在の記憶だろう。元の記憶が戻った時、現在の記憶はなくなってしまうのではないか。つまり夕映は、後に魔法を失ってしまうのではないか。

  • 夕映の魔法が指し示す

以前に書いたとおり、夕映自身が魔法を手に入れたのは、ネギチームの元一般人組としてもかなり特別な状況と言える。
綾瀬夕映について その五 これは私の「力」ですか?
それだけに、これの取り扱いは、作者にとって結構難物とも思える。
何故、夕映の記憶が戻らないという「設定」が続いているのか。もしかしたら、夕映にだけ与えられた特別な力は、後に無くしてしまうつもりなのではないか、という推測も出てくる。
これは結構重大な設定だ。つまり、夕映を最終的に、魔法を持たない一般人に戻すという事を前提に物語が構成されているのだとすれば、ひいては、夕映達一般人が最終的に一般人として中学を卒業する事が予定されているという事かもしれない。それはどういう事かというと、ネギが魔法使いとして麻帆良学園に来た事の内、魔法に関する事は、一切無かった事になるかもしれない、という事だ。もしかしたら、クラスメイト達全員が、ネギの存在すら記憶にとどめていないという最終回すらも想像できる。
夕映の持つ魔法の推移を今後も注意してみていきたい。

  • 夕映お姉さまとエミリィ

いいんちょと夕映の関係が可笑しい。
夕映は、グリフィンのブレスに耐えた後、まずエミリィの無事を確認して喜ぶ。エミリィとすれば、自分をその様に表立って守ってくれる同級生は、今までに居なかったのだろう。つい赤面してしまう。
しかし夕映は、委員長の事を純粋に戦力としか見ていない。お姫様抱っこをして助けたり、委員長の力を信じる発言をしたりしても、これらは全て、夕映から見て合理的な行動と判断しているだけなのだ。しかし、その様に対応される側とすれば、意識せざるを得ない。
自らの信じる事を行う際、それをストレートに口にし、相手に誠意を持って当たる。この態度は正にネギの取る行動と同じだ。正に「女殺し」の態度だろう。
もしかしたら、以前の夕映はもう少し捻くれた所があっただろう。しかし、今の夕映は、少しだけ素直になっているかもしれない。それはもしかしたら「ネギのように生きたい」という、元々の夕映が持っている願望が、そのまま現れているのだろう。

  • 夕映の戦い

その場の状況を即座に判断し、各キャラクターの能力を正確に測り、唯一つだけの計画を編み出す夕映。
彼女の高速思考は、このように答えの出るものに対しては有効に活用されるのだろう。まさに戦術参謀としての面目躍如と言える。まず最初に囮役を「押し付ける」という命令は、「嫌われたらどうしよう」などという対人感情を意識しているとすんなり出てこない。その点、夕映の対人関係に対する意識の低さも上手く機能しているといえる。これもまた戦術参謀的だ。
夕映の取った作戦は、サポートの2人には魔獣の森とは反対側の森にグリフィンを誘導させて時間を稼ぐ。そして、いいんちょが大魔法を撃ってグリフィンの障壁を向けさせ、その隙に懐にもぐりこむというもの。夕映は、最終的にいいんちょの氷槍雨をかいくぐってグリフィンに肉弾するというのだから、正に命がけ。
そして「わずかの一手」に辿りついての、決めの魔法が「白き雷」。そう、この魔法は、ネギがほぼ最初に真剣な戦いをしたコタロー戦の決め技だ。
夕映は、その時のネギの勇姿をその目で見ているわけではない。もしかすれば、のどかから伝え聞いているかもしれないが、どちらにしても記憶の無い夕映にしてこの決め技を使うというのは、正に「あの人」を、ネギを、無心に追いかける夕映の心が成せる業だろう。

  • 夕映の力

もう少しだけ、夕映の力について考えてみよう。(くどいw)
夕映はが記憶を失った時、夕映の魔法使いの技量は大したものではなかったはずだ。せいぜい基礎魔法程度で、箒で空を飛ぶ事すら出来なかった。つまり、一部の記憶を取り戻したからといって、実際には、思い出して活用できる技量があるわけでは無いはずだ。
今回、ここで活躍している夕映の力の内、「技術」は全て魔法学校において学んだ事だと考えて良いだろう。それなのに、どうしていきなり活躍できるようになったのかといえば、全ての技術を使いこなす基礎体力、つまり魔力が、ネギとの魔力リンクの復活により「戻った」から。つまり今回の魔法使いとしての活躍は、ぶっつけ本番だったと言える。
ただ、夕映には「図書館探検部」としての実践的な活動もある。そこで、的確な判断力、瞬発的な行動力等も鍛えていたのだろう。そんな、身体的な鍛錬、魔法学校での基礎学習、そこに「あの人」から送られて来る膨大な魔力を掛け合わせ、一気に魔法能力が開花したという事だろう。

  • 総長太っ腹

いやスマートな人だけど。
結局レースは、最初にレースの下着を見せてくれた2人組が優勝で、オスティア行き。ただし、総長の英断で、竜種を倒した四人にも特別枠を設けるというもの。結局計6人が行くことになった。
それにしても、この総長、一体何者だろう。学術都市の総長というくらいなのだから相当の実力者だろう。このアリアドネーのある場所は、南北の勢力が迫っている場所でもある。表上は学術都市でも「軍事力」としての意味合いも強いのかもしれない。つまり、ある程度軍に通じているぐらいでないと、その役は務まらないだろう。それに、それなりの歳だ。大分裂戦争時には、相当の活躍をしていたと考える事ができる。戦争の英雄ナギと顔なじみである事くらいはありそうだ。

  • いざ、オスティアへ

まず最初に到着したのは、ネギチーム最大戦力の4人組。徒歩って・・・w、体力超人の3人はともかく、ほぼ一般人の木乃香は相当な苦労をしただろう。
旧都市を一目見て、記憶を呼び覚まされるのだろうか、明日菜の表情が変わる。
ついに、明日菜の運命が大きく転換する時が来るのかもしれない。