MOSAIC.WAV 1st Major ALBUM 発売記念Live「Amusement Package!!」 川崎CLUB CITTA'

なんだか、凄い事になっているなあ。あのMOSAIC.WAVA-POP界のカリスマとか言われ、CLUB CITTA'をそれこそぎゅうぎゅうにするほどの人を集めている。
MOSAIC.WAVというと、どうしてもあのアンセブの後追い企画、というイメージがある。あれだけのムーブメントを起したユニットなのだから、まあ当然雨後の竹の子的なものもあるだろう、といったイメージ。ただ、ドリパなどで聴くその楽曲は、完成度が異様に高く、才能のある人はいるものだなあ、と感心したものだ。
しかし、これほどの注目を集めるとは思わなかった。というのも、なんというか、本人達がカリスマ性に欠けるから。彼らはどこか頼りなく、どうしても素人臭い。(失礼)それは、どこまでもカリスマ性を高めていって、華々しく解散したアンセブと大きく違う部分だろうと思われたのだ。
ところが、そんなMOSAIC.WAVが1300人を超えるであろう人を集めてライブをやっている。これは凄い事だ。
前回はチケットを手に入れられなかったし、今回こそ、その大成功した姿を見に行ってみようと、ミーハー気分で参加してみた。
で、感じたのだが、彼らは決して、カリスマ性を身に付けた訳では無いのではないか、という事。だって、あのステージで、結局一番人気は小池兄貴だし。
では、MOSAIC.WAVはどうなのかというと、彼らはその場にいながらも「居ない」ような不思議な感覚があった。MOSAIC.WAVが曲を歌いだすと、そこにはその曲からイメージされる、彼らの作り出したキャラクターが現れる。けれども、それはその曲限りで、曲の終わりと共にイメージも消える。そんな感じ。思うに、曲のパワーが凄すぎるのだ。それこそ、ニコニコなどで何度も刷り込まれた自分だけの脳内イメージからくるパワーが。
ライブは、アルバム発売記念という事もあって収録曲を固めてラストに持ってきてはいたが、やはりイメージとして強いのは、ニコニコで話題になった凄い曲たちの方。「パッケージ」というタイトルのとおり、色々な物を放り込んでいるが、MOSAIC.WAVという統一されたオーラみたいな物は、あまり感じなかった。さらに言うと、観客もどこか統一感が無く、MOSAIC.WAVのファンというよりも、ニコ中とかが多く集まっているのだろうとか思ったり。これは、面白い現象だろう。普通ならばTVマスコミなどで出てくるものが、彼らはニコ動発のユニットとしてこの場にいるのだろうから。今後もこの様な形態は増えてくるのだろう。
とは言え、彼らが自分の曲でここまで辿り付いたのは明らかな事実。今後は自分自身をプロデュースする様な曲で、自らのイメージを固めていく事も可能だろう。結局ライブとは、自分を表現する為の場であり、実際に観客の心に残るのも、結局その部分だ。今回のアルバム収録曲は、正にその足がかりだろう。
MOSAIC.WAVのミュージシャンとしての戦いは、まだ始まったばかりだ。