魔法先生ネギま! 355時間目 3-Aよ 永遠に

何はともあれ、赤松先生お疲れ様でした。この9年間、最高に楽しませてもらいました。
で、最終回の感想なんだけれども・・・
すみません、凄く、面白いです。
面白いのならば、謝らなくてもいいんじゃないの?とか思うかもしれないけれども、なんだかネット見てみると、思ったより酷評している人が多くて、ネギまの最終回を全否定し続けていた者として、単純に楽しんでいるのは不誠実なようにも感じてしまう。
けれども、すげー面白い。
何故、というと、色々要素はあるのだけれども、一言で説明すると、「最高の到達点を示しつつ、そこに至る『幸福の時間』を空想の余地として提供してくれている」という感じだろうか。
実際の所、ここに至るまで、ネギま物語の展開については、自分の頭の中でかなりのシュミレーションをしている。それこそ、順列組合せで数百通りになる(誇張あり)くらいw。
なので、ある時から、赤松先生が示すネギまの連載は、ある意味、「頭の中に死ぬほど沢山ある道筋を、一つ一つ閉じていく作業」になっていたように思う。もちろん、新たな設定もあるので増える道筋もあるけど、過去の膨大な設定が逆にこちらの先読みを制限してしまう。
やはり、物語は展開が「拡散」していくところが最高に面白く、それよりも「収斂」が多くなって来てしまうと、いっそ「早く息の根を止めて」とすら思わざるをえない。その収斂は、長くやってもらってもあまり面白くないだろうなあ、とも思っていた。
そして、今回の最終回では、実際に「スパッ」と途中を端折って、最後のシーンだけが提示されたのだけれども、これを見て私の頭の中に何が起きたのかと言うと・・・
「確定されたハッピーエンドが出来た事により、そこに至る『幸福な時間の物語』が全て『再現』された」のだ。
つまり、端折られた部分についての自分なりのネギまの連載が、それこそ単行本20巻レベルで想像出来てしまった。
恐ろしい事に、この「確定されたハッピーエンド」となる最終回は、私が頭の中で想像していた「面白いだろうな設定」を、一つも損なうことなく描かれている。つまり、自分にとっての最高のネギま物語が最終回まで作れてしまうのだ。
今まで、密度が濃くて1話で何話分も面白い回とかもあったかもしれないが、この最終回は、1話で100話単位の面白さを感じさせてくれる。もう、ため息しか出ない。息も絶え絶え。
こんなに嬉しい事は無いよ、ララァ
・・・そりゃね、寂しさも有る。
けれども、ネギまに関しては、本連載でも(自分の頭の中の物語を並列で考えているw)十二分に、それこそ想像を超えるほどの楽しみを幾つも貰っている。
ある意味、ネギまという物語のスキームとして、つまり万人に受ける萌えバトル漫画としての枠では、これで充分という思いの方が強い。
もちろん、それを打ち破るネギま展開の新機軸を、それこそ魔法のように提示してもらいたいという気持ちもあり、その為、赤松先生には連載を続けて欲しいと、言わば「我侭」を言い続けてきたのだけれども、それは本当に我侭でしかないことも、充分承知していた。
なので、これで充分。
これからは、自分の頭の中でネギまをいくらでも楽しめるし、何より赤松先生には、新たな企画で更なる娯楽を提示してもらいたいという思いも、むくむくと湧いてきている。
オタクという種族は、これほどまでに貪欲だから、オタクなのだ。
なので、赤松先生には、新企画を是非頑張ってもらいたい。
ということで、
赤松先生、今までありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

魔法先生ネギま!(1) (講談社コミックス)

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