魔法先生ネギま! 124時間目

今回の肝は、やはり時間移動原則を厳守した構成だろう。つまり、実は「時間旅行によって歴史は変わっていない」、と言う事。
ネギに眠らされ亜子が目覚めた時、それはまるで前回の目覚めのシーンにダブっている様に描かれている。だからまるで歴史が変わったかの様に思えるが、実はそうではない。この時別の亜子が存在し、お茶会から世界樹広場に来る途中くらいだろう。(前回の亜子のうたた寝は実質かなり短かったと思われる)なので、ネギはこの時かなり強引に(♪)亜子を急かしているのである。なぜそこまで亜子の行動を知っていたかというと、それはやはり、かなり詳しく釘宮に尋ねたに違いない。(居眠りの事も把握していたとすれば、裕奈達からも話を聞いた?)つまりこの時点で1回目と2回目のネギと亜子が(他3名も)この世に存在していた事になる。そして、ライブまで、自分自身と出会わないように時間を潰す意味もあり、デートをしている。
ネギ達の行動としては、まずネギと亜子が出食わし、亜子が逃げ(ここまでが前回)、みんなで探す。(この時亜子の過去の行動を釘宮から詳しく聞き出したのかもしれない)しかしそこで「自分たちが連れてきた亜子」の存在に気付く。自分達が時間旅行をして亜子を過去に連れ出した事を確信したネギ達は(タイミングとしては、タイムマシンの利用を検討している段階で未来の自分の行動に気付いたのだろう。そうでなければ亜子の過去を詳しく知る機会が無い。)、その後ライブ中に亜子を探し続け、見つけた後、過去へ5人(ネギ、ちう、コタ、茶々、亜子)連れ立って移動する。(これが今回の冒頭まで)。そしてライブ時間前まで自分達・クギミー達に出会わないように時間を潰した後、クギミーと合流し、ライブ時間に間に合う、という粗筋になるだろう。そうすれば、「歴史は元々そうなっていた」という事になりタイムバラドックスは生じないわけだ。90時間目の中夜祭で表した、この「ネギま!」世界のタイムトラベル原則、つまり「歴史は変わらない」と言う事をしっかりと守っている事になる。これはやはり凄いことだ。
しかしそうなると、以前私が示した仮説がよりいっそう信憑性を増す事になる。実は、あのタイミングであの仮説を書いたのは、亜子編に入って、このネギま!時間移動原則が崩れそうなので、自分の仮説が無駄になる前に書いておこうと思ったから、という事も有った。つまり赤松健は時間原則よりも判りやすいエンターテイメントを取るだろうと、高をくくっていたのだ。それを今回、良い意味で裏切ってくれた。赤松健を未だに軽く見ていたと、心の中で詫びたいくらいだ。
さて、今回の私的お気に入りシーンについて。まずは、体育倉庫で着替える亜子。男子サッカー部マネージャーとしては当たり前なのかもしれないが、どう考えても無防備である。普段からこのような行動をしているとすれば、男子部員の中で、覗こうとする者とそれを阻止しようとする者の壮絶な戦いが日々繰り広げられているに違いない。黒ストも含めて最高の萌えシーンだ。
次に、気になったのは完璧紳士のネギ。実はネギは前回と前々回のデート、つまり明日菜とのどかのデート(77時間目、83時間目)では、まだデートの嗜みをそれほど身に付けてはいなかった。(のどかの時には随分様になってはいたが)つまり、呑みこみの早い天才少年は、その二回でデートの作法をマスターした、と言う事なのだろう。別のいい方をすれば、本妻と正室によって筆下ろし済みという事w。
後は、龍宮隊長によって仲を引き裂かれかけた(86時間目)ペアがしっかりとベストカップルコンクールに登場している事。あの後のネギの尽力の成果がしっかりとここに来て描かれているのは、ちょっとした事だが嬉しい。こういう所から、大麻帆良祭という大きなイベントがネギ達だけでなく、多くの人間の活動によって成り立っているのを実感できるからだ。
次回は亜子の告白だが、こればっかりは一体どのような展開になるのか分からない。期待して次号を待とう。
・・・一週休みか。orz