魔法先生ネギま! 166時間目 沈黙ハ優しさナリ

今回の話のそもそもの始まりはなんだろう。「ネギ君丸洗い券」とか、一体どこから出てきた話だったっけ。本来こういう時に助けに入る明日菜が殊更ネギを無視しており、木乃香がこの「丸洗い券」を配っている。というか、明日菜はお風呂に入った直後からネギを意識している。つまり、このネギへの悪戯は実は明日菜の思いつきなのだろう。ネギが風呂に入っている事を見越して皆を連れてやってきている。ネギが、ナギの事ばかりを気にしてクラスメイトのみんなをつい忘れがちになっているのをたしなめる為、こんな過激なスキンシップの機会を設けた、と解釈すればよいのだろうか。
それにしても、やはり気になるのが、今回のこの特殊なサイレント演出。ネギま!という物語として、一体なぜこんな演出になったのか考えてみる。
一つには、この回で、大きな目標と強い意志を持ち、あらゆる面で強くなりすぎてしまったネギを普通のクラスメイト達に馴染ませる、という意図があるのかもしれない。どんなにネギが変わっても、まだクラスメイトにとってはからかいがいのある「おこちゃま先生」にすぎない、という立場を再確認させているのかも。それがなぜサイレントである必要があるのかといえば、実際には、ネギは既に単なる「おこちゃま」ではないし、クラスメイトもネギの一目置くべき部分を見ている。それが実際のセリフの中で微妙な変化として存在しているかもしれないが、ここでその変化を明確に表現して今後の展開に規制がかかってしまうのを恐れたのかもしれない。
後一つの可能性は、物語の流れの中での「ターニングポイント」としての演出であるというもの。ネギが「おこちゃま先生」としてクラスメイトのおもちゃにされるというのは、ネギのクラス3-Aの日常なのだろう。けれども、ネギ自身は既にその枠に収まっている「おこちゃま」ではない。今回、明日菜の計略によってその立場になったものの、これはもう「最後の機会」。この後、ネギは夏休みを利用して魔法世界を旅し、さらに常軌を逸した存在になっていく。そしてクラスメイト達も、それにまきこまれる者、離れていく者がいるのかもしれない。そんな「最後の瞬間」を叙情的に表現しているのが、このサイレント演出なのかも・・・、なんて。
もちろん、これは前者の方が正解に近いだろう。ネギま!にはまだまだ続いてもらいたいので、ここで更なるシリアス展開に突入、なんてことはこちらとしてもあまりありがたくない。(けど、もしそうなったらどうしよう。ドキドキ)
さて、各キャラについても少し。今回はアキラの回。サイレント演出の理由の一つとして、彼女の魅力を引き出す為、というのもあっただろう。物静かだが、少しお茶目で、包容力があって、優しくて、力持ち、という彼女の魅力が存分に表現されている。そして、彼女の身体能力の高さについてもより明らかになった。既に超人の域(w)。アーティファクトを使った美空を捕まえられるほど素早く動け、パルやゆーなを片手で放り投げる事が出きる程の怪力。武道四天王の内の3人に認められているのだから間違いないだろう。「気は優しくて力持ちキャラ」の典型と言うべきか。こういうキャラが、主人公がピンチの時の、最後の最後に活躍するものだ。彼女の今後の動向には注目したい。これで、ゆーな、まき絵、亜子、そしてアキラと、運動部員全員がネギとの関係になにかしらの引っ掛かりを持ったという事になるのかもしれない。
他に気になった者では、やはり美空。ココネを連れているし。やはり彼女は女子寮に住んでいるのだろうか。それもココネと一緒に?どうも彼女の日常が気になるところだ。それにしても、またもや皆の前で魔法を行使し、水の上を走ったり飛んだりする彼女。学園祭以降、悪戯の歯止めがきかなくなっているようだ。もしかしたら、彼女はネギよりも先にオコジョにされてしまうかも(w)。そして、ネギの魔法世界行きの時には、本国に許しを請うため、ネギパーティに頼み込んでオコジョの姿で同行したり。最悪だ(w)。
あと、気になったのが、史伽。ネギとぶつかって「股広げネギ受け」になっている。今までの統計(?)では、この状態になったクラスメイトはほぼ100%パクティオーしている。(唯一の例外は138時間目の夏美だが、その出来事は「あり得ざる1週間後」として、夏美にとって無かった事になっている)
「『股広げネギ受け』若しくは『奪いキス』をしたクラスメイトは、近くパクティオーする」という非公認ジンクス(?)から、史伽、若しくは双子のパクティオーが近いのかもしれない・・・などとデマを流してみたりして。
それにしても、「沈黙は優しさ」・・・、セリフの端を捉えて、煽ったり、落としたりと、なんでもかんでもぺらぺら書いている人間にとって、痛い題だ。もしかして牽制かも?(w)