魔法先生ネギま! 352時間目 百年の記憶

なるほどね。やはり、想定どおりSF的センスオブワンターで決着を付ける展開になるのか。実に赤松健らしい。
赤松先生の世代は、まあオタキングの世代(もうチョイ若いけどw)なので、この手は非常によく判る展開なんだよね。まあ、起動エレベーターからも「トップをねらえ!」を思い出すけれども、それ以前に、この世代は全員が「たんぽぽ娘」とか「夏への扉」にときめいた(w)世代だから、こういう展開は当たり前の様に掌中にある。ガイナックスだとアニメの「まほろまてぃっく」最終回なんかも、とてもよく似ている。
後3話もあるのだから、この「落としきった」切ない展開から盛り上げていくのも、充分可能だろう。なんといっても、ネギまには今まで351話分の濃厚な設定があるのだから、そこから伏線を掬い上げて、いくらでもハッピーエンドに持っていける。さて、どうしたものやら。
一つ言える事は、ネギまには二つの時間旅行設定がありえるということ。
一つは過去が改変出来ない時間旅行で、もう一つは過去を改変してしまう時間旅行。この二つの現象がある。改変出来ないのは、ネギが超から貰ったカシオペアで何度も体験した麻帆良祭編の最初の時、そして、改変出来るのが麻帆良祭最後の超の巨大儀式。これはネギが飛ばされた未来で完全に違う世界を作っていた。(・・・なんだかとても懐かしいなあ。)
どうやら、この二つの現象については、ネギまでは「平行世界」で決着を付けようとしている様にも思える。つまり、超の望んだ世界と望まない世界が二つ存在しているという事。これについては、タイムマシンによって二つに流れを変えた世界と考えて、その両方とも救う手段がある。タイムマシンで過去に来た事に意味があって、その未来は変わらなかったけれども、来た事によってその問題の根源を「未来で」解決する手段を手に入れるもの。まあ「ドラゴンボール」だよね。
もしかしたら、トランクスが未来でやった討伐が、この後3話で起きるネギの活躍とかにあたるのかなあ、とか。だから30年寝坊した事に意味が出るのか。もしくはこれから始まるのか。(超はこの2135年の人?)
そして、やはり気になるのは明日菜の去就だよね。これをメインに進めているから展開が複雑になっている。ネギとどう再会して、どのようにネギの活躍とリンクするのか。うむむ、やはり3話では書ききれない気がする。これをまとめるのだから、赤松健は凄い人だ。
読者を驚かせる案として、例えば、成長する明日菜の身の置く場所として、ネギの成長を見守る「ネカネ」とかがあるけれども、それも切ないしなあ。もっと凄い展開も出来るはず。
この後の3話は、今回以上に高密度に展開するだろうから、あまり口を挟まずに、純粋に楽しんでいこう。