第35回アニメスタイルイベント 魔法使いTai!同窓会 ロフトプラスワン

他にも予定があったのだが、全てをふりきって参加。「魔法使いTai!」にはなんだかそんな気分にさせる何かがある。
第1部が佐藤監督について、第2部が伊藤作画監督、小中脚本について、第3部がお楽しみ映像とQ&A、といった流れだったのだが、全体を通して佐藤監督の「邪悪さ」を糾弾する(w)という展開に。
アバン映像などの丸投げ、スタッフに任せて自分は先に帰る、企画の意図と責任を他人に押し付ける、人の名前を使って説得する・・・等など。こうやってあげると、確かに邪悪っぽい(w)。
実際の所、第2部ではプロデューサーサイドもゲストで登場し、かなり危険なぶっちゃけトークなども飛び出したりして、軽く聞いていると、「一体なんのネガティブキャンペーンなんだ?」となってしまうかもしれない感じ。けれども、それは作り手として、この「魔法使いTai!」という作品に絶対的な自信があるが故、という事が、言葉の端々から感じられる。監督自身としても「マニア向けを意識して作った」と言いながらも、最終的には「サトジュン作品」の水準として、誰からも広く受け入れられる作品を作ってしまったという自負のようなものを持っている感じだった。
作品の立ち位置を大雑把な流れで言うと、当時携わっていたセーラームーンという作品が巨大になりすぎて、逆に出来る事が無くなってしまった佐藤監督と伊藤作画監督が、アニメバブルの時流に乗ってこの企画に移り、小中脚本との融合によってより濃い内容になったのがこの作品だったらしい。キャスティングの話とか、「七香の告白」が構成的に最大の分岐点だったとか、「なると」の真意とか、大盤振る舞いのイベントの様子とか、様々な話題を語ってくれた。スタッフロールの中に大月俊倫の名前がある理由とかも。(w)ある意味アニメ狂乱の時代でもあり、綺麗事だけではなかったんだろうな、と思わせるトークもあった。
作品に対して絶対的な自信を持った会話、今だから話せるのだろうというトーク、まさに同窓会というにふさわしいイベントだった。今回はDVDボックス発売と上手くあった形でのイベントだったが、次世代メディアによる発売が決まったら、是非また次の機会を作って欲しい。
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