N±はじめました。 1部・2部 shibuya DUO

声優の自主イベントということだけれども、かなりしっかりした作り。
乃木坂春香の秘密」というアニメがあって、そこで「N’s」という声優ユニットが生まれて、けど、販促イベントがほとんどで、ただ一度正式なライブをしただけで自然休止してしまい、それでもその活動をメンバー自身が楽しいと感じた事から、メンバーの一部変更によりこのユニットが生まれた。
声優はただ声をあてるだけでなく、キャラソンとかラジオパーソナリティとか、様々な事を求められているし、それらが人気に繋がる事が多い。けれども、それらのスキルは、ほとんどの場合、DVDの売り上げ枚数とか、企業の思惑とかによって、限られた販促イベントだけ、もしくは生で披露される事も無く消えていってしまう。声優たちの中にはそのスキルが残っているというのに、それはとても勿体無い事だ。
だから、声優が自ら、このような機会を作ってくれるというのは本当に嬉しい。こういう企画こそを大いに応援したいものだ。
乃木坂を発祥としている事を明言しているので、もちろん歌うのは乃木坂のキャラソン。生で聞く機会が巡ってくる事すらもう叶わないかも知れないと思っていた楽曲が、次々と披露される様は、アニオタにとって最高のご褒美と言える。ユニットソングに加え、ソロ曲、ペア、トリオも披露し、かなり全般の乃木坂ソングが歌われたのではないだろうか。この日のためにしっかりと練習もしていたのだろう。歌詞や振り付け、フォーメーションもしっかりしていて、とても聴き応えがあった。衣装も凝っていて、一部は佐藤利奈作成のラクロス部コス(ミニスカ生足の植田佳奈がやばかった)、第二部は赤のチェックで揃え気合の入ったものと、見ごたえもあった。
また、能登麻美子の出演は叶わなかったが、OP・EDアナウンスを録音で務めていたり。
メンバーが歌に集中しきっている為か進行がとても早く、結構な曲数を歌っていたにも係わらず、あっという間に終ってしまった印象。普通であれば、途中にトークコーナーを挟んだり、バンドのインストとかでゆっくりと衣装替えをして、時間を稼ぐものだけれども、そんなゆとりも無かったのかも知れない。ライブの上では一見無駄に思える時間稼ぎが観客を昂める要素になるので、そのあたりは少し勿体無い。
けれども、濃縮された時間の中に彼女達の本気度をしっかりと見ることが出来、とても心地よいライブだった。
このユニット、今回の勢いをそのままに、年末にはコミケで同人誌販売、2月には追加公演をしてくれるという。是非その後も末永く、活動を続けていって欲しい。そして、いつかN’sの再結成とかも期待したいものだ。

N’s

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Sweets

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