田村ゆかり LOVE ♡ LIVE 2015 Spring *Sunny side Lily* 名古屋国際会議場 センチュリーホール

今、田村ゆかりからは目が離せない。最も熱い存在だと言って良い。
彼女が17歳教を捨ててもう一年以上経つ。その間行ったライブでは今までにないほどの斬新な演出や楽曲を取り入れているし、神楽坂ゆかなどの企画も進めている。彼女は今、あらゆるしがらみを脱ぎ捨てて、今出来る最大限の事をしている様に思える。
彼女はアイドル声優だ。彼女が広く認められてファーストライブを実施してから既に一回りの月日が経っているが、その最初の時から既に17歳教に手が届くかと言えるほどだった。そんな彼女がこの12年もの間アイドル声優として、メローでプリティーな彼女独特の世界を作り続け、そして気が付けばそんな彼女こそが「アイドル声優とはこういったものだ」と世間の誰からも認識されるような、「アイドル声優のイメージそのもの」というべき存在となっている。彼女の存在をこの業界全体が無視出来ないと言って良い。
そんな存在が、今極限までに伸び切ったゴムが切れたかのように枷が外れ、自由奔放な活動をしているのだ。これが熱くない訳が無い。活動する彼女自身もそうだが、彼女を取り巻く、経験を積み重ねて魅力を作り出すアイドル声優の世界そのものが熱い状態と言えるだろう。
一昔前ならば、時が経てばファンも世代交代してアイドル声優も世代交代をしていたのかもしれないが、今の状況は違う。オールドファンはそこに止まり続け、新しいファンも入ってきて、しかしやはり両者の感性の違いみたいなものは存在して、今までにないほどに混沌とした市場となっている。ただ言えることは、今まで以上にファンはネットによって互いが繋がり、それもかなり深い感性の部分で影響を受け合っていて、一寸した感情が全てを薙ぎ払うほどの大波になることも有りえる、非常に関連的かつ感情的な存在に成っている様に思う。
そんな大衆を前にして、その全てに影響を与え得る王国の姫君として、今の田村ゆかりからは目が離せないでいる。
私は、姫には最大限の敬意を払う。私にとっての田村ゆかりは、自分の世界観を作り出すために笑顔のまま最大限体を酷使する事を厭わない人であり、そんな作り出された世界観に呑まれて、こちらの意識がぶっ飛ぶほどの快楽を初めて味あわせてくれた人でもある。「良さ」を認識して計る事は理性でどこまででも出来るが、その理性の枠を超えるほどの快楽で満たされたのは姫のライブを置いて他に無い。その位の世界を作り出してくれる。
そんな姫のライブがなかなか近場で当たらない、してくれないというのならば地方にでも出向くしかないというものだ。
今回、久しぶりに姫のライブで遠征をしたが、やはり地方では良い場所も当たり易いし、なかなか良い体験をさせてくれる。姫の地方対応の良さも見どころ。関東圏では中々見せないようなスキのある様子を垣間見せたりしてくれて、遠征し甲斐があるというものだ。
ライブの内容についてはツアー中でもあるし次の機会にでも書こうか。ただ言えることは、前回の武道館ライブを受けて、明らかに今まで以上の進化を見せているセットリストだった。
このツアーは、姫の旅路はまだまだ続く。その辿り着く場所を見届けたいものだ。