ネギには「闇の眷属」の血が流れてる?

未だ謎の多い魔法世界の実情だが、それでも少しずつ情報が提示されている。
今回は、それら細かい情報を元に、大いに妄想を膨らませてみたい。

  • 魔法世界の種族

魔法世界には、様々な種族が居る事が分かってきた。今まで登場してきたものをあげてみよう。
猫耳族・・・ネギ達の飛ばされた南の商業都市ラニクスで多い。千雨のコスプレもこれを想定している。もしかしたら狐耳とかなのかも知れないが、とにかく概ね三角耳をしている。
○獣人族・・・全身獣毛に覆われた種族。虎獣人が主流か。拳闘士レイ・ブレイズの他に、ゆーな達の働くテンペテルラのトラゴローや女店長も。他に奴隷長の黒豹(?)やゴリラ獣人もいるようだ。コタローが「獣人」と呼ばれたことから、耳が付くと獣人の範疇に入る可能性があるが、猫口だが獣毛が無い者もいたりするので、実際には両者の境界は曖昧なのかもしれない。
○うさ耳族・・・小柄で顔を隠し、少し特殊な雰囲気の種族。主に商業で活躍していそう。早い話SWのジャワ族っぽい。グラニクスで旅商人の姿で登場。
○妖精族・・・ケルベラスの森妖精リム・ディースが確認されている。30cmほどの小さな体に昆虫のような翅で空を飛ぶ。その体に見合わない巨大な魔力の持ち主。精霊が受肉したような存在と思われる。
牛角族・・・牛の角以外は普通の人間のよう。グラニクス移民管理局の職員として登場。ヘルマン卿の例もあるように牛角は「悪魔」を連想させ、もしくは召喚され使役されている悪魔そのものなのかもしれない。
○黒角族・・・黒くとんがった角、黒い肌、とんがった耳、そして黒いこうもり翼とあくま尻尾と、その姿は正に魔族そのもの。闘技場で奴隷として働くリングアナの他に、魔法学術都市アリアドネーの騎士候補生の中にも確認。もしくは、彼らこそが通常忌み嫌われ、迫害されている「死神」と呼ばれる存在かもしれない。
○犬耳族・・・魔法世界の北方に位置する魔法学術都市アリアドネーで多く見られる。犬かどうかは別にしても「垂れ耳」が特徴。他の特徴として肌が浅黒い者が多い。
○黒肌族・・・種族と呼べるかどうかは分からないが、どうやら北方地域に多い存在らしい。魔法学術都市アリアドネーの魔法先生に多いことから、魔力が大きい種族である可能性もある。

  • 北方種族に関する推測

魔法世界における歴史上の大事件「大戦」は、202時間目1Pの地図によると、北方のある一点から北方種族が勢力を広げるような形で戦況が動いていた様子が窺える。その様子から考えると、「大戦」は権力集中型の北方種族による侵略戦争的な要素を含んでいたと推測される。(ラカンは「些細な誤解から始まった」としている。)
では、その北方種族とはどのような存在であったのか。203時間目でその北方地域に含まれるであろう、アリアドネーが描写されている。アリアドネーは世界最大の魔法学術都市として発展しているようだ。ここの人たちの特徴は、肌の浅黒い人が多いという事。学園の先生は全て肌黒だ。他にも「垂れ耳」「犬耳」の者が多いという事もあるが、ここでは肌の色の事を考えてみたい。
魔法学校の先生に肌黒が多いという事で思い出されるのが、麻帆良学園のガンドルフィーニ先生。彼自身はどうやら現実世界を基盤にしている人の様ではあるが、それでも肌黒だ。そして、考えてみればメルディアナ魔法学校長も肌黒だった。これらから考えて、魔法世界的には肌黒の人は魔法使いとして優秀な人が多い、という事が考えられる。
しかし、気になる事もある。魔法世界において、アリアドネー以外では、肌黒の人間はあまり登場していない。そして、現実世界まで含めて見てみると、解放奴隷だったラカン、暗い過去を持つ龍宮隊長、ココネ、ザジなど、一定の地位に付いていない者には、どこか経歴や性格などに陰のある者が多い傾向がある。この事から、「大戦」は概ね北方種族の侵略戦争だったとして、その北方種族は元々被迫害種族であり、大戦も結局彼らが不利のまま終結したのではないか、という推測が成り立つ。
まとめてみると、元々北方には魔力が強く、迫害されていた肌黒の種族がいた。大戦はその種族がその地位を覆すべく起した侵略戦争だった。しかし、その侵略は阻止され北方種族は多くの難民、戦争孤児、奴隷等を出すことになった。ただ、北方種族のある程度の地位は保証され、魔力の強さによって魔法先生等に任命されるような者も居て、アリアドネーのような学術都市も以前のまま残されている・・・といった感じだろうか。

  • 魔王の存在

この様に考えてきてみると、北方種族という「魔力が強い」「肌黒」「迫害された」種族が、北方のある一点から発祥しているようなのは、かなり気になる所だ。
彼らの魔力の強さ、肌の黒さには、外因的要素があるのでは無いか。魔法世界という、魔法が偏在している世界において、人に魔力的影響を及ぼす存在がある可能性は否定できない。つまり、よくある「闇の波動」を発する「魔王的な存在」を夢想してしまう。地図上の地形を見ても、その存在を想像する事は容易い。
「魔王的な存在」については、色々な事が想像できる。例えば、本当に「魔王」と呼ばれる存在が居るのかもしれないし、もしかしたら魔力のあふれ出る穴、もしくは物質かもしれない。魔法世界において魔法が偏在しているのも、実はこの存在こそが原因という事も考えられる。そして、その存在に近いものほどその影響を受け易く、肌の色が黒かったり、魔力が強かったりする。そして、そんな人たちは「闇の眷属」と見られ迫害されていたのかも。つまり、北方種族は一般的に見て闇の眷属=魔族であり、その魔族と人間の、互いの認識不足からくる誤解によって起こってしまったのが「大戦」だったと考える事も出来るだろう。
ところで、少し気になるのがザジという存在だ。彼女も肌が黒いが、何にも増して、怪しげなお化けをつれていたりと、実に魔族っぽい。「魔王」と呼ばれる存在が本当に居たとして、もしかしたら彼女こそ、そんな魔王の係累に属する者なのかもしれない。

  • ネギの血筋

さて、最後に主人公ネギの事を考えてみよう。ネギの父はナギとされているが、母親の存在は今まで、まったくと言って良いほど出てきていない。しかし、どうやら、メルディアナ魔法学校長がネギの本当の祖父だという事になっているらしい。そして、校長は肌黒だ。つまりナギとの血の繋がりは無いと思われる。つまり校長の娘がネギの母親と考えて良いのだろう。つまり、ネギの母親は肌の色が黒いと想像できる。
そして、今まで見てきたように、実は魔法世界において肌黒の種族はもしかしたら「魔族」的な存在の可能性がある。
なぜ、ネギの母の事が今まで何も言われてこなかったのか。もちろん「故人だから」という理由が最もありそうだ。しかし、もう一つ「あまりに有名すぎて言葉に出すのが憚られる」という理由も考えられるだろう。例えば、ネギの母は北方勢力の中心、つまり魔王の娘であり、ナギとの結びつきは正にスキャンダルそのもの。だから多くの者がそれを口にしなく、ネギにもその習慣が付いてしまっている、という事が考えられないだろうか。
そう考えると、校長こそが魔王?という疑問が浮かぶだろうが、そうでは無く、魔王とは女王として君臨する種族と考えることが出来る。つまり、現在のネギの母親こそ、北方種族の中心、魔王そのものだったりして。(校長は、入り婿としての務めを果たし終えた後の奉仕活動とか)
では、ネギがそんな魔王の覇権を引き継ぐものなのかというと、そうでも無く、魔王の血統の力は一族の女児にしか引き継がれない事から、別の者が次期魔王候補になっているのかも。そして、その者こそザジであり、つまり、ネギとザジは親類、もしくは父親違いの姉だったりするのかもw。
なにはともあれ、現在、ネギはラカンより「闇の魔法」こそ「お前向き」と言われ、修行する事になった。その裏には、もしかしたらこのような深い事情があるのかもしれない。
(妄想・・・爆発!!)