[ネギま!]魔法先生ネギま! 146時間目 打倒、超!マル秘大作戦!!

タイムスリップした先は麻帆良祭最終日の空の上だった。
ここでも一週間の時間移動が行われている。超に罠にかけられ一週間後に飛ばされたのが彼女の思惑によるものだったとしたら、この想定外の大跳躍も彼女の意思が絡んでいる可能性は高い。つまりぎりぎりカシオペアが起動できる可能性のある未来に飛ばしたのも、細かな時間遡行による情報収集が出来ないように、それでいて計画阻止の準備が出来る時間に戻ってこれたのも、超の意志である可能性がある訳だ。だとすれば、彼女は一体何を考えているのだろうか。
超の目的は、不幸な過去の歴史(ネギ達にとっては未来)を変えることである。その為にタイムマシンを使って、過去の歴史に干渉してきている。
しかし、それは本当に許される事だろうか。
例え不幸な歴史が無くなる行動だったとしても、その為に別の不幸な歴史が生まれる可能性はある。これから起こる事を知っている未来人が歴史を変えるのは自己満足としかいいようが無い。彼女のセリフ「思いを通すはいつも力ある者のみ」は、彼女自身が自分の事をまったくの正義だとは思っていない事も意味している。ただ、時間を操る事が出来る絶対的な力を手にしてしまっているというだけだ。
超自身もネギと同様に迷っているのかもしれない。自分が、その力に任せて全てを変えてしまって良いのか、という事に。
そして、彼女はネギにもう一つの可能性をかけたのかもしれない。超はネギを罠にかけて一週間後に飛ばし、自分の起こす事件の結果を見せつける。そしてもしネギが阻止すべきだと思えば、ぎりぎり帰ってこれるような仕掛もしておく。
ネギが帰ってこれなければ当然自分の勝ち。ではネギが帰って来て超を止められればどうなるのか。ネギは高畑を通じて(その情報源は四葉だが)超の動機をしっている。それでもなおかつ超を止めると言う事は、ネギ自身が超の願いを背負う事になる。
未来を変える権利があるのは今を生きている人間のみ。本当はその事に気付いている超は、自分の間違った計画が成功するよりも、ネギ達に未来を託す事を、うすうす願っているのかもしれない。
最後に夕映がネギに語りかけるセリフはかなり重要だ。これは超の事を意味しているようにも思える。超はネギに対して回路を空けている。絶対的な力を持っているように見えて、共に悩みたいという気持ちが超にもあるのかもしれない。
もしかしたら、超がこの麻帆良祭後も学園に残れる可能性が見えてきて、すこし嬉しいかも。
それにしても、カモが腰掛けている本はちくま文芸文庫のニーチェ全集のようだが、その題名が「陽に翔け昇る」って・・・w。くすぐってくるなあ。