エコール

怖い映画だった。何が怖いって、怖い映画では無い様に思わせる作りになっているのが怖い。
物語の構造としては「灰羽連盟」と近いものだったが、灰羽があくまで人間の内面を描くファンタジーだったのに対し、この映画はファンタジーの体裁をとっていながら現実の暗部を見せられる感じ。いや、勿論、美しくて幻想的な映画である事も確かなのだが。
カタログで、有名人がこぞってこの映画の「少女の無垢と変態の美」についてのみ語り褒めているのも、なんだか怖い。