岩男潤子ソロライブ「ひとりじゃないvol.15」 江古田マーキー

久しぶりに行ってみた。岩男潤子はこの頃かなり精力的に活動している。その心意気に惹かれた。
出てきてギターを持ったかと思えば、「間違えた」とピアノに座りなおすw。そして、第1曲は「めぐり逢い」。
一声聴いて・・・、涙が出る。深い、あまりにも奥深い声で歌ってくる。
岩男潤子は、以前声を壊した。暫く痛々しい声しか出ない時期があったにも係わらずライブを続け、その辛さ故、ライブから少し足が遠のいてしまった。今、その声が完全に元に戻っているとはいえない。しかし、その辛い状況も自分の中に閉じ込めて、全く新しい境地に達している。声には人格が出るとも言うが、彼女の場合、その声に岩男潤子が歌い続けた「道のり」の全てが塗り込められているような奥深さがある。あまりの事に圧倒される。
しかし、岩男潤子岩男潤子だ。その声も全く自分の当たり前として、いつもどおりのライブを続ける。いつもどおり、つまり色々ずっこけたり、ゲストで年下のベーシスト川村竜に弄られたり、マネージャーの弟君に窘められたりw。このふんわりとしたゆるさが、正に岩男潤子ライブだ。また、観客の誰もがまるで彼女の共犯者のようにこのふんわりした空間を共有し、作っている。そんな懐かしい空間が、今も変わらず維持され続けている。一時の辛い時期を思うと、その事だけでもなんとも言いようの無い想いが込み上げてくる。昔には戻れない。しかし、何かを信じて続ける事によって、新天地に繋がっていく。それを岩男潤子は証明したと言えるだろう。
ライブは、最後に一寸したハプニングがありw、大爆笑の内に幕を閉じた。岩男潤子が、今、笑いながら歌を歌っている。それは正に「確かなこと」だ。

めぐり逢い~Thank you for your love~

めぐり逢い~Thank you for your love~