放送出来るか!?TVアニメーション 「そらのおとしもの f (フォルテ)」 〜大前夜祭〜 ラフォーレミュージアム六本木

この場所は以前きた記憶がある。確か新谷良子のファーストライブの場所だ。それ以降来た記憶が無いから、もう6年以上後無沙汰だ。あの時は雨で概観の記憶がほとんど残っていない。
それはさておき、「そらのおとしもの」のイベントという事なのだが、実は個人的にこの作品はあまり好きでは無い。というか、自分自身が重度の中二病患者なので(^^;)、どうにも落ちつかなくなる作品なのだ。生理的に受け付けず、身悶えながら見るという感じ。それでも、作品そのもののエネルギーは凄いし、自分的には困ったカテゴリーの作品となっている。
作品作りに熱意は感じるし、もちろん声優さんに罪は無いので、イベントに関しては食わず嫌いせずに参加してみた。
そして感じたのが、声優さん達の年齢層がかなり若く、その彼女達がかなり一生懸命なこと。
この上の(伊藤かな恵の)イベント記事で声優アイドル新御三家の話をしたけれども、決してそれだけが注目すべき若手声優では無い。脅かす存在としてかなり注目すべき存在がここに出ていた。
中でも注目すべきは野水伊織だろうか。彼女と美名、福原香織大亀あすかの4人で「そらの少女TAI」という懐メロを歌う声優アイドルユニットを結成したらしいが、現時点では野水が一番活躍している。彼女自身「いわゆる声優アイドル」的なスペックの持ち主のようだ。(この「いわゆる・・・」を説明するのは省略)他のメンバーもなかなか有望だし、優等生として独自路線を進む早見沙織も注目に値する。高垣彩陽などは、このメンバーの中ではもう中堅的な役回りをしていた感じだった。他にも、さらなる若手、本多真梨子や合田彩なども出てきたり、男性声優では、鈴木達央がいつもどおり素晴らしい盛り上げ手腕を見せていたり、そんな中で、おそらくこの日の女性客を沢山集めたのであろう保志総一朗が、年齢的にまるでお父さん役になっていたりと、とにかく声優的な見所満載のイベントだった。
イベントの大半はトーク。声優同士のトークも面白かったが、それだけでなく、監督、プロデューサーが出てきては制作の裏話なども面白おかしく話したり、内容的にも密度が濃かった。また、鈴木達央による声優陣全員の作品に対する想いの熱いトークとか、大亀あすかを筆頭にそら女メンバーの涙とか、感動どころも多分にあったり。
ライブパートはそのそらの少女TAIによる懐メロがメイン。「不思議Tokyoシンデレラ」などアイドルソングでは振りも完全につけていて、本当に一昔前の「いわゆるアイドル」という感じで楽しめた。
ただ、実際の所、懐メロを聞くのよりも自分達のアニソンを大切にして欲しいというのが希望だったりする。最後の最後で吉田仁美が登場しOP「Ring My Bell」が聞けたので、気持ち的にはなんとか収まりがついたが、実際には、もっとキャラソンとか歌って欲しかった。
だって、懐メロなんていつでも聞けるし、ここで聞かなくてもよいし。けれども、キャラソンなどは、作品が終ってしまったらその後歌われることなどほとんど無くなる、今ここでしか聞けないもの。ああ、こうして生で聞く機会が無いキャラソンがまた過ぎて行くのかと思うと、残念でならない。そういう意味では、「そらの少女TAI」の懐メロ専用というコンセプトそのものにも残念な気持ちを抱いている。
つまるところ、結局、イベントにおいてもこの作品とはどこかセンスがすれ違ってしまっているという印象だった。イベント的には、とても熱くて密度の濃い、良いイベントであったのは間違いないのだが。

そらのおとしもの キャラクターソングアルバム~そらの音楽祭~

そらのおとしもの キャラクターソングアルバム~そらの音楽祭~