ボトムズ祭り! ロフトプラスワン

同じ新宿の目と鼻の先で廻すのに調度良い時間にやっていたイベント。だから結構流れる人もいるかもと思ったが、明らかに客の雰囲気が違う。と言うか、目茶苦茶濃いボトムズ野郎達が集まってる感じだった。
もしかしてこの二つのイベント掛け持ちしたの俺だけ?
内容は、第一部がサンライズの井上幸一氏からの現在具体的に決まっている今後の展開の話。ATのマーク、ペインティングについて設定とか見本みたいなものを作るとか。これによって世界観がかなり深まる気がする。
第二部はお待ちかね、高橋良輔監督の登場。どのようにしてボトムズのような稀有な作品が生まれたのかという話から始まって、今後の展開まで。ご本人は好々爺然とした感じで終始穏やかに話していて、あの時代に先駆けた(というよりもアニメ史上他に類を見ない)力のある作品を生み出した人とは思えない感じだった。とはいえ、作画演出の着想、脚本家への指示、キャスティングのこだわり等についての話を聞くにつけ、当初から明確なイメージがあった事が判り、やはりこの人が作ったのだと実感できる。作詞についての質問に対して、いきなり日活無国籍映画について話始めた時などはどうしたものかと思ったが、それが監督のクリエイトの核なのではないかと思えるような話になっていたり、実に興味深いものを聴くことが出来た。また、今後の展開について、「赫奕の続きに小説で決着をつけた後、新作映像をやりたい」と、かなり明確にビジョンを語ってくれた。(後で、あくまで監督の希望として語ったのであって実際に企画が進んでいるわけではないと、あえて注意が入るくらい具体的なものだった)
第三部は、会場アンケートをとり入れて新作について語る企画だったが、「萌え」とかを選択肢に入れて受けを狙うなど、明らかに蛇足だった。
イベントの企画当初、「ボトムズで人が呼べるのか」という話もあったらしく、予想より多くの人が集まったと主催者側は喜んでいたが、これほど貴重な話が聴けるイベントはそうない。告知をもっとしっかりやれば、間違いなく今回以上の人が入るはず。次回をやりたいと言っていたが、すぐにでも実現させて欲しいところ。