魔法先生ネギま! 125時間目

なるほど、これが「ヌルいラスト」ということか。確かに赤松的でありきたりな決着だった。けれども、今回は実に様々な伏線を残しており、単なるヌルい話では終わっていない。亜子がネギに傷を目撃された件については、亜子にとってはタイムマシンの活躍で「夢」としてなかった事になっているが、ネギにとって目撃している事実は変わらない。亜子が「ウチのマイナス・・・」と言った事は(このシーン亜子は口に出しているだろう)、先生であるネギにとって解決しなければならない問題となっているはずである。さらには、亜子の傷の秘密そのものはまるで明らかにされてはいない。この傷は、本当に亜子にとってマイナスなだけの物なのだろうか。彼女には、物語の主人公としてかせられた宿命が本当に無いのだろうか。彼女の想いや台詞一つ一つが、後の彼女に振りかかる運命の大きな伏線になってきそうである。
その他、気になった点といえば、クギミーのコタへの評価アップ。これはこの日に殴った時との比較ではないだろう。前に会った時とは最初にあってライブに誘った時(78時間目)。それからのコタに何があったかといえば、クウネルにこてんぱんにされ鼻っ柱を折られている。その事でコタに人を慮る心が芽生えてきている、と言う事なのだろう。そしてクギミーが殴った時、明らかに以前とは違う魅力をコタに感じてしまい、面食らってあれほど赤面してしまっていたのだ。これはクギ×コタのフラグがかなり明確になってきている。クギミーは何処と無く貧乏籤を引く役どころのような雰囲気があるので、最終的に美味しい彼氏(年下で単純で結構美形、これほど美味しい彼氏はそうはいないだろう)をゲットして欲しいと思う。結構お似合いかも、と思ってしまう。
その他のネギ同行者の珍メンバー達についてもいくつか気になった点が。
千雨はこのメンバーの中で超常現象についての情報取得が一番遅いはずなのに、最も的確な判断をしている。つまりタイムパラドックスに関する判断と考察。前の時点で未来の自分に会ってしまったという事実に対して、それを回避する行動を彼女唯一人が思いついている。(ただし幼女の悲しさ、実行に移せない)そして、実際に再度自分に会ってしまうという事実について、時間移動による行動でも「回避は不可能なのか」と解析している。もしかしたらネギ陣営のキャラの中でこの時間原則についてこのような発想を持っているのは彼女だけかもしれない。彼女の状況に流されない自立的な判断能力は今後の物語においても貴重なものになるに違いない。
それから、地味に存在感を出し続ける茶々丸。ネギの好物を知って喜んでいるらしい姿も可愛いが、社会情勢に関する的確な情報提供をするあたりのロボコ的魅力も捨てがたい。また、柿崎達に会って顔を隠しつづけている健気さもなんともいえずイイ。
後、バンドの担当については結局今一つ良く判らず。ただ推測できるのは、亜子の夢の中の担当は、亜子が適当に把握していたもので、実際には違う担当だった、ということ。つまり、亜子:ペース、ドラムス:桜子、クギミー:ギター、そして、バンド名「でこぴんロケット」の命名元になっている(w)と推測できる柿崎がバンドリーダーでボーカルandギター、そしてキーボードも兼任と言う事なのだろう。柿崎はコーラス部所属ということで、音楽に造形が深いということは容易に想像できる。というか、声優面では歌の活動が活発な「ネギま!」だが、クラスメートの内音楽に関する部活に所属しているのは彼女だけ。もしかしたら彼女のお当番話では音楽に関したストーリーが展開するのかも。