[ネギま!]遠慮する夕映

激戦の他、もう一つの今回の見所は、なんといっても夕映のしぐさだろう。
指チョンチョンの夕映、激ラブリー♥。
夕映は、どうやら先々週の自分の言葉で、ネギがより一層悩んでしまったと思い、それを後ろめたく感じていたようだ。どんなに彼の思考を認めてあげても、結局、決断し、行動し、責任を被るのはネギ自身。自分はその苦悩を分け合える立場にはいない。彼女は、自分の言葉を無責任な発言だったと、その高速の無駄思考回路wで考えているに違いない。
そんな夕映にとって、ストレートな発言をする千雨は、羨ましい存在に違いない。悩んでいる者にとって必要なのは、悩みを許容する言葉より、指針を与える言葉。結局、自分の言葉は机上の空論のようなものであり、実体を伴ったものではない。だから、後ろめたさから生み出した新たな「論理的根拠」についても、全く自信がない。それよりも、強い自我を持ち、それを押し通すような千雨の言葉の方が、ネギには響くかもしれない、と感じているのだろう。
また、別の側面もある。夕映はこうしている間にもネギに対する自分の中の恋心を意識しているのかもしれない。ネギが踏み込んでいる今の状況は、色恋沙汰を持ちこむ暇の無いシビアな状況である。そんな中、ネギの肩を持つような自分の発言の中に、彼の気を惹く下心的な要素があったのではと感じ、後ろめたく思っているのかもしれない。対して、千雨の行動に下心は感じられない。
夕映は千雨に対して遠慮する。千雨に比べてより多くの時間をネギと過してきたはずなのに、ネギへの対応について、千雨に伺いを立てる。
恋のライバルとしてはのどかに遠慮し身を引こうとした。そして今回は、参謀としても自分の資質に自信が持てず、その立場を明渡すような発言をする。
結局、彼女の中には自分を低く見てしまう「自信の無さ」が根深く存在するのだろう。それは、以前彼女が持っていた「虚無的思考」の影響によるものだ。今は、のどか達親友を持ち、少しづつ変わりつつあるようだが、いざと言う時にはその負の呪縛が現れ自身を貶めてしまう。
そんな夕映の無駄思考は彼女の特徴であり、それはそれで可愛らしいものだが、それでも、いつまでもこのままでいるのは寂しいものだ。
いつか、ネギに対する気持ちなどを糧にして、自分の弱さを克服し強く成長する夕映を見てみたい。