仮定:ハカセの呪文の効果は?

今超が行っている計画は、全人類に対して「魔法がある」と信じさせる認識魔法をかけるという壮大なものだ。その為に、世界樹一帯を占拠し、世界12箇所の聖地及び月と同期し、巨大魔方陣によって大魔法をかけている。
しかし、その術者であるハカセが唱えている呪文は何故か時間に関するキーワードで構成されている。認識魔法そのものではないように思われるし、世界12箇所の聖地との同期だけを目的としているのとも少し違うように思う。
では、この呪文はなんなのか。ここで思い出されるのが、超の計画における根幹的な部分の謎である。
超は未来からやってきた未来人であり、その目的は歴史を変える事である。超の言動によると彼女はネギに渡したタイムマシン、カシオペアによって過去に来たようであるが、ネギがカシオペアを使用して過去に遡った時、歴史は変わらなかった。では、一体超はどうやって歴史を変えるのか、という謎が未解決のままであった。超は何か特別な事をしない限り自らの目的=歴史改変を達成出来ないはずなのである。
そこで、ハカセの呪文こそが歴史改変を可能にする為の魔法なのかもしれないという推測が出てくる。月との同期もその事を暗示しているように思える。
呪文の内容は案外単純である。意訳すると「アイオーンの中に世界があり、世界の中に時間があり、時間の中に生成がある」というような事を言っている。これはもしかしたらプラトンあたりからの引用かもしれないが(面倒なので調べてない)、世界と時間の関係を規定する呪文ともとれる。
アイオーンとは時間もしくは永遠の神の事。擬人化されるクロノスよりも高次の「時の神」的存在ととらえて良いだろう。これは、時間には世界の内側にあるものと外側にあるものがある、つまりカシオペア=クロノスの流れを行き来する機械では世界は変えられないが、アイオーンたる存在になれば世界を変える事が可能、と言う事だろうか。
この呪文は「この呪文を唱えた以後、時間遡行者はアイオーンとなり、その者が行った行為が歴史改変になる」というものなのかもしれない。
実際の所、カシオペアで過去に来た者が何をするにしても、過去を変える事自体矛盾があるようにも思えるが、そこはこの超トンデモ魔法の力でクリアしたとしても良いだろう。
なにはともあれ、この呪文がこのような「時間概念変換魔法」であれば、超の目的達成の為の、根幹の謎が解明した事になる。