マリア様がみてる 大きな扉 小さな鍵
一体何冊目になるのだろうか。気がついてみれば、かなりのロングシリーズになっている。(25巻目?)
ここの所貯めていて、読んでいなかった既刊本をまとめて4冊読む。
当初読んだ時は、がさつ者の男としては、その「お嬢さま密度」の濃さに読み進めるのもなかなか骨の折れる物語であったわけだが、最近では濃度も薄く感じられ、気を抜いて読んでいると一瞬で読み終わってしまう。世界に慣れたという事もあるだろうが、やはり物語そのものが薄くなっているのだろう。
けれども、それはそれで良いと思っている。
シリーズ第一期とも言える「いとしき歳月」第8巻までは、密度も濃く、正に「マリみて」シリーズの本旨で、乱暴な言い方をすれば、マリみてはこれだけ読めば充分、とも言える。
けれども、そこで終わってしまってはあまりにも勿体無い。せっかく生まれた世界も登場人物も、もっと味わい尽くしたい。そう作者も読者も思ったからこそ、今現在も延々とシリーズは続いているのだろう。
上質な物語を作る事も重要だが、物語を長く楽しませる事もやはり大切だ。
そういう点では、実にありがたいシリーズと言える。これからも出来るだけ長く楽しませて欲しいものだ。
マリア様がみてる 25 大きな扉 小さな鍵 (コバルト文庫)
- 作者: 今野緒雪,ひびき玲音
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/10/03
- メディア: 文庫
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