魔法先生ネギま! 164時間目 マジカル悪戯魂

いやはや、本当に懐かしい雰囲気のネギま!だ。登校風景から始まる学園物のお決まりは、ネギま!にとっても日常が戻ってきたサインになる。同じ風景の様でいて、その中を走るネギの頬にはキズがあり、彼の経験や、時間の経過を象徴している。このキズは物語を語る上でも扱いやすいし、やはり残るのかもしれないなあ。せっちゃん、このキズ自分がつけた事、認識しているのだろうか?(^^;
そして、正当なクラスメイト編として選ばれたのは、なんと「空気」こと美空。彼女も出世したものだ。今回、彼女に係わる情報が目白押し。
まず、彼女は「魔法使い・人間界日本支部施設」の教会施設で朝の奉仕をしているらしい。というか、ここで着替えていると言う事は、ここで寝泊りしている?今までも寮におけるイベントではあまり見かけなかったし、麻帆良の公式施設ならば全寮制の例外としてあり得るのか。
また、エヴァを説明するセリフから、魔法界の事をかなり詳しい様子も窺える。以前、高音の出身地が魔法界である事に反応していたが、やはり彼女自身も魔法界の出身である可能性が高そうだ。「魔法使い・人間界日本支部施設」に出入りしている事も併せて考えると、彼女はかなり魔法世界に密接な関係を持っていることが推測出来る。
そして、衝撃の事実。美空のマスターはココネだった。うーん、想像できる内、一番美味しい設定だ(^^)。それも、ココネは美空にベタベタらしい。少し不安げに抱きつく姿がとってもキュート。美空の一見イイカゲンそう(いや実際にか)な性格にして、この二人の間に流れる信頼関係。うーん、一体過去に何があったのだろう。妄想が涌き出てくる。さらに、美空の奉仕はどうやら「取り引き」によるものらしい。美空が魔法生徒をやっているのは、確か親の意向によるものだったはず。つまり、この取り引きも親とのものなのだろう。以前の「空気」といわれるほどの目立たなさに、しっかりと理由がついたといえる。
これらの事実を繋ぎ合わせて、彼女の現在の立場を妄想してみる。
美空の生まれは魔法世界。しかし、イイカゲンな性格の彼女は、厳格な魔法世界と肌が合わないでいた。そんな中、なにかの関係で魔法世界から迫害を受けているココネを助ける。ココネを助ける方便として契約もしてしまう。彼女はココネの場所を作る為にも、以前より願っていた人間界行きを希望する。美空の親は、お淑やかにしている事、魔法生徒をとして人を助ける事、を条件に、それを許す。現在に至る・・・
こんな感じだろうか。どう考えても、美空の行動原理の中心はココネのようだ。また、ココネの無表情さにはそれなりに理由があるように思う。ネギの魔法世界行きと併せて、これらは語られそうな気がする。つまり、夏休み魔法世界編への美空の参加(ココネも)は、かなり可能性が高いだろう。
さてさて、その他のクラスメイトについても。
ネギは以前にも増して浮世離れしてきている。そんなネギを見て怒りんぼの明日菜。既にネギの実力や目標は学園の先生役で納まるものでは無くなっている。明日菜は既存の高畑への恋心に隠されて、自分自身のネギへの想いを理解していないが、それが既に高畑への想い以上である事は、ネギvs高畑戦の時に明確にされている。そんな相手が、自分の手の届かない所に行きそうな雰囲気を漂わせているのを見れば、心穏やかにはなれないだろう。
それについては、のどかも同じ。心配の表情は、明日菜と表現が違うだけだ。同じく、恋心を自覚する夕映は、のどかと同じく心配の表情だが、彼女には同時にネギの目的を理解する「同士」の側面もある。ネギの決意の姿に信頼の笑みもこぼれ、なんとも複雑な表情になってしまったのだろう。
偶然によるハプニングによって、これら彼女達の内面が美空に知られてしまう、という危機的展開に。
しかし、この危機は、実は美空自身の危機とも言える。
美空の信条は面倒くさいことには付き合わない、と言う事だろう。その裏には、ココネを第一に考える彼女の立場があるのかもしれない。それなのに、明日菜の気持ちやのどか達の三角関係を知ってしまって、知らない内にネギチームに深く関わってしまっている。
美空の、ココネと二人だけの安寧の時間はもうそろそろ終わり、という事になるのではないだろうか。