NANA MIZUKI LIVE MUSEUM 2007 横浜アリーナ

一応家で寝れたので体力的にはなんとか回復。とは言え、全身筋肉痛なのは変わらず。物販の様子でも見ようかとも思っていたのだが、到底開場時間前に辿りつける時間に起きる事は出来なかった。
このライブ、やはり各方面から相当注目されていたようで、PPPHでもマリオンでも取り沙汰されていた。それは確かに全国から12000人のオタクが集まるかと思えば、イベンターとしてはそれなりに意識せざるを得ないだろう。(別に水樹奈々ファンの全員がオタクとかではないだろうが。)そして、横浜アリーナが観客で全て埋め尽くされているのには、感動した。KOTOKOの時も、BTLの時も、ここまでは入っていなかったように思う。いや本当に彼女は現時点で一番の成功者なんだと改めて認識してしまう。
ライブの内容的には、本人からも「水樹奈々ライブ史上最長」とか、「4時間ライブ」とか事前に相当煽っており、実際にそれに見合うものにはなっていた。ただ、期待値が上がりすぎて「もしや4時間前提のセットリストだと実際には5時間近くやるのでは?」とか、「30曲は超えて、普段歌わないキャラソンが連発するのでは?」とか、アリエナイ妄想が膨らんでいたのも事実で、それに比べれば妥当な所に落ちついた印象もある。
このライブは彼女の7周年記念ライブでもあり、言ってみれば集大成的ライブ。だから当然、代表的な楽曲を選ばざるを得ないはずあり、それによって水樹奈々ライブとしては、ある意味「ありがち」なセットリストになってしまうのは必然といえる。だから、このライブでは、鮮烈で新しい刺激を求めるというよりも、各楽曲を聞きながら、今までの水樹奈々のライブ活動の足跡に思いを巡らし、その過程が実に奇跡的であったかという事を改めて認識するのが、一番正しい参加の仕方だったのかもしれない。
とは言え、唯ノスタルジーに浸るだけのライブなどではないのも事実。ブラス隊を入れたり、チャンバラを交えたりと、豪勢かつ多彩な趣向で楽しませてくれた。なにより、彼女には注目に値する新曲が次々と生まれている。このライブの目玉曲ともいえる「Justice to Believe」ではチャンバラ劇が間に挟まれ、さらにはファン有志のサイリュームパフォーマンスが実に綺麗に決まって会場全体が赤く染まったり(その後にエタブレが来て、即座にUOに切り替わったりもした。スゲー綺麗だった。)、「Crystal Letter」も雪の演出の中の妖精コスで(足に大き目のブーツを履いていて、彼女の身体の小ささとあいまって、本当に小さな妖精のようだった)会場中央の空中舞台で実に幻想的だったりと、それらを実に上手い見せ方をしていた。さらには完全新作の「なのはSS」の主題歌「SECRET AMBITION」も披露され、彼女の前途が洋々と続く事を証明して見せてもいた。
水樹奈々は、これから何処まで行けるのだろう。今回の横浜アリーナでの成功は、世間のオタク文化への注目、「なのは」の成功と、様々な追い風があった上でのものであるのは間違いない。けれどもあと一歩、彼女に奇跡的な事が起きれば、次なる舞台、例えば「さいたまスーパーアリーナ」等にも手が届くのではないかと期待してしまう。
水樹奈々のこの巨大な可能性は今の所唯一無二だろう。業界全体の発展の為にも、どうか大切に育てて欲しいものだ。