魔法先生ネギま! 184時間目 ネギ・パーティ、ロンドンに立つ!!

ついに始まった、ウェールズ編。本当に「新展開」といった雰囲気だ。
いいんちょ率いる「3-A別働隊」はネギ達の動向を把握していなかったらしい。海外に来て、ほとんど当ても無く人を探すというのも凄い根性だ。ネギの目的が魔法使いの住む故郷ならば、まず会える筈が無い。偶然ネギ達もロンドンを散策していたので何とか会えた訳で、本当ならば会えなかっただろう。なぜネギ達がこのタワーブリッジ前にいたのかというと、どうやらマクギネスとの待ち合わせだったらしい。直後にマクギネスが来たし、その一瞬に出会えたまき絵達は本当に運が良い。この後少しでも皆でロンドン巡りをしたのだろうか。やはりマクギネスは校長の使いとして動いているのだろう。それにしても、彼女の髪飾りはやはり気になるなあ。
ネギの故郷として訪れたのは、実際にはネギが学生生活をするために過した所。山間にあり、建物もそれほど多くは無い。おそらくは魔法界における学園都市のようなものか。魔法をおおっぴらに教えている所から、魔法使いによって構成されている集落だろうが、一般人が入ってきてもそれほど問題としない程度の情報管理がなされているようだ。
しかし、本当のネギの故郷はここではない。それはネギが5歳まで過ごし、悪魔の襲撃によって全滅した村が別にある。その事を知っているネギ・パーティメンバーが、おのおのネギの事を心配する様子はなかなか感動する。
ちなみに、3-Aクラスメイトは全員日本語でしゃべっているようだ。確かに接触する相手が魔法使いならば、言語の問題はかるくクリアするだろう。
ネカネとも再会し、大人数でネギの故郷を散策するクラスメイト。今まで物語で描かれていた、「村の全滅の記憶」以外のネギの過去は、全てここで起こったことのようだ。
そんなのどかなネギの故郷を見て、ネギの素直さに納得するいいんちょと、それを少し含みのある表情で受け答えするネカネの対比。明日菜も充分思い知っているが、当然ネカネも、ネギの性格の困難さを一番に理解しているのだろう。
それにしても、魔法世界へのゲートとは一体どんなものなのだろう。ネカネの反応からすると、それなりに試練を要求する物のようだ。校長が手伝うという点では、魔法的なハードルなのか、政治的なハードルなのかは定かではないが。
校長はやはりネギの実の祖父らしい。これは公式に発表されていたけれども、物語としては始めて提示された事だろう。そうなると、一体どちら側の祖父にあたるのかが気になるところだが、これはおそらく母方だろう。ネギが5歳まで小さな村に暮らしていたのも、ナギとネギの母が駆け落ちしたからと考える方がしっくり来る。というか、アウトローな雰囲気のナギの父親が学校の校長をやっているというのは、少し想像しがたい。そして、やはり気になるのがネギの母親。一体どうしてしまったのだろうか。
そして、石化した姿のスタンと、村人達との再会。今までネギは、彼らのこの姿を夢で見てうなされる事はあっても、実際にはしっかりと見た事はないだろう。子供のネギには、その悲劇は誤魔化され続けてきたから。しかし、実際に目の当たりにする悲劇。ネギにとっては最も辛い事であると共に、絶対に克服しなければならない現実でもある。なぜならば、この悲劇こそ、今のネギを形作っている「全て」だから。
この悲劇を再度確認し、今のネギの心にどのような思いが去来するのか。それは、ネギの精神的な成長を明確に表現するものになるだろう。