Junko Iwao Live2007 〜私に帰ろう〜 目黒ブルースアレイ

このライブは知った時既に他の予定があったのだが、内容が内容だけに無理やりねじ込む形で参加。加藤実とのライブなんて何年ぶり? それも二人だけで。かなり貴重なイベントになるのは明白だった。そして、それは色々な意味で正解で、参加してよかった。
ここ数回の岩男潤子ライブは、ある意味「幸福なライブ」ではなかったと思う。色々な意味で無理をしているのが明白で、それを見るのは観客としても少し辛い所があった。
それが今回のライブでは、昔からの仲間である加藤実との気の置けない関係を間に挟みながら展開する事により、最初からとてもリラックスしている感じ。昔ながらの雰囲気が戻っていく様子が、手に取るように分かった。昔の懐かしい曲を歌ったりして、声の質も徐々に瑞々しさとふくよかさを増して行き、最後には迫力のある歌声を取り戻していた。
今回のライブの題名である「私に帰ろう」は、正に的を得ていたと言える。今岩男潤子に必要なのは、あえて過去の歌を一つ一つ歌い直していく事なのかもしれない。彼女は、自分の歌の世界で常に新しい事を模索してきたし、その事は大切な事だと思うが、今は少し過去を振り向いても良いだろう。そこから力が沸いて来ることもあるに違いない。一度しか歌った事がないアニソンとか、ずっと封印してきた曲などをどんどん歌ってみて、その当時得ていた感情を今の自分のエネルギーに変えるのも決して悪い事ではないと思う。・・・自分の愛してきたもの全てが力になるはずだから。