魔法先生ネギま! 187時間目 凶悪! フェイト・パーティ

「連載」は「バトル物」・・・が一番しっくりくるかなw?
前回のラストは、考えうるネギパーティにとって最悪の状況だった。うーん、刹那、これはいかんよ。守護者を自認する身として、これほど失態を繰り返しているのでは、言い訳する事もできない。
ネギが非常事態に一番派手な行動を取っている。自分が誰よりも一番ネギの近くに居る。相手は予告となる言葉すら言っているようだ。自分は敵の探査に集中していた。そんな中でネギを守れないなんて、例え相手が魔法による攻撃をしたとしても、失態以外の何ものでもないだろう。刹那には守護者として一番大切な何かが欠けているとしか思えない。
まあ、刹那が万能では物語が面白くならないし、フェイトが一枚も二枚も上手である事を示して、刹那にも成長の必要があることを表現したかったのだろうが。ある意味、一番不幸な立場といえるかも。ただ、このままでは「不幸を招く守護者」とか、嫌な二つ名が付きそうなくらいだ。
状況を見てみよう。
当初、ネギチームはこのホールの三方に分かれていたようだ。
ネギと刹那は荷物の引き取り。ここには入国管理局もありマクギネスが居るようだ。
明日菜、アーニャ、木乃香、楓、くー、コタロは次の移動手段のチケ受け取り。大人数が来ている事からして、おそらくこちらがこのホールからの出入口だったのだろう。
そして、図書館三人と千雨、茶々丸は展望室。
運動部四人組は、ネギと明日菜のフロアの間、中央のゲートフロアに繋がる場所で捕まっていたようだ。
先週、ネギは四人組の所に近よりつつ指示を出していた。魔法に若干疎いが俊敏な楓には今まで自分が居たフロアの奥にある入国管理局に向かってもらうよう。コタロには図書館組の護衛に廻るよう。他は全て運動部を護る形で集結して陣形を作るつもりだったのだろう。
けれどもパーティが集合する前に、より近くの中央のゲートフロアに居たフェイトパーティからの攻撃を受けてしまう。コタロと楓も他に行く事ができず、護りに入らざるを得ない状況になった。
ネギというパーティリーダーが動けなくなったため、即時刹那が指示を出す。まず、ネギの命をつなぐ為に木乃香を呼び寄せる。そして、楓には指示を出す自分の替わりに防御障壁を作ってもらう。どうやら楓は気の力で魔法の防御障壁と同じようなものを作れるようだ。これは刹那の剣法=気を使う武術能力と忍法に繋がりがある事も関係するだろう。先週、ネギが同じ魔法使いであるアーニャに頼っていたのと同じ心理だ。
刹那が仮のリーダー役になることで、この時点での問題点が整理されていく。まずはネギの命を繋ぐ事。その為には木乃香のカードが必要な事。それを手に入れるには魔法施錠された箱を開かねばならない事。
その傍ら、本当のリーダーネギはもっと重要な事を理解している。敵は容赦が無い上に、自分達は敵わない。自分を捨ててでも逃げる事が一番。当然、これは聞き届けられず、パーティは窮地に陥る。まあ、仮リーダーである刹那にここまで(ネギを見捨てる)の判断を要求するのは、酷だろう。
敵からの放出系魔法による攻撃は刹那、楓、コタロの防御障壁によって防がれる。コタロも防御障壁が作れる様だ。
敵はフェイトの他に手錬が3人。フェイトと刹那が一騎打ち、楓とコタロも1on1の戦闘に。刹那はフェイトの魔法を織り交ぜた攻撃でダメージ大。楓は獲物の有り無しが影響したのか、封印魔法のようなものの餌食に。コタロの相手はどうも月詠っぽいが、手も無く眠らされる。
打つ手が無い様に思えたその時、刹那は武器箱を開ける方法に気付く。それを明日菜に目くばせだけで伝え、明日菜もその意をしっかりと受け止める。
フェイトは全員の永久石化を宣言。それを聞いたネギは明日菜が離れた事もあってフェイトに対して無茶にも拳を叩き込む。ネギの傷は右肺に大きな穴が開き、口から吐血するほどの重傷だが、おそらく魔法の応急処置で止血して命を繋ぎとめているのだろう。けれども衝撃を受けたらまた傷が開くだろうし、既流血量からしても更に血を失えばショック死する恐れは多々ある。正に自殺行為といえるだろう。
しかし、ネギの命を賭した行動は明日菜の行動を助ける囮となる。明日菜の魔法無力化能力により武器とカードは開放され、「白き翼」の真の力が、今、発揮できるようになる。
さあ、戦いはこれからだ!!
・・・てな感じ? いやあ、燃えるね。
今回一番の謎は、フェイトの目的だろう。
ネギたちが目的ではなく、「ここ」が目的とのこと。「ここ」とは、おそらくこのゲートポートの事だろう。彼の言動からすると、内外で呼応してこの場所を占拠しているようだ。彼の派手な行動からすると、一寸した密入国ではないだろう。このゲートを破壊するか、もしくは占拠して軍隊など大量武力の通過を目論んでいるのかのように思える。彼ら本来の目的もまったく謎なので予想が付かないが。
そして、やはりフェイトはネギを殺すつもりだけは無いようだ。それどころか「死んだら困る」とも言っている。以前、ヘルマン卿襲撃の時も彼らの目的はネギの調査だったし、彼らの目的には、どうやらネギという個人が重要な役目を持っているらしい。それは、もしかしたらネギの父ナギの事も関係しているのかもしれない。
先週のフェイトのセリフ「遺伝子の力」は、赤松健の日記によると、本当は「血の力」だったようだ。(表現制限らしい)フェイトはナギの事をかなり意識している事がうかがえる。もしかしたら、フェイト達の黒幕こそナギ、という可能性もあるだろう。なににしてもネギはナギの影と戦う事になりそうだ。
戦いの続きで一番期待がかかるのは、今回まったく登場の無かった図書館組だろう。武力で最も頼りとされる刹那、楓、コタロがやられた後に、彼女達の「機転」でどのように立ち向かうのか、期待がかかる。フェイトが「ゴミにも等しい存在」と言い切ったチーム「白き翼」真の実力を、改めて見せ付けて欲しい所だ。ゆーなの魔法銃も期待したい。
追記
訂正。先週号のネギが四人組を見つけるコマの背景、今週号の楓の動きから、ネギ達と明日菜達は同じ方面のフロアに上がっていたようだ。そこで二手に分かれていたらしい。
ちなみに、この建物の外観からすると、真ん中のゲートポートフロア吹き抜けの外周にオフィススペースがあるようで、図書館組の向かった展望スペースも同様に、パノラマが楽しめるよう外周を廻っていると思われる。つまり、図書館組は上手くすればこのゲートポートフロアにどの方面からでも登場できる可能性もあるだろう。