魔法先生ネギま! 191時間目 あの日の約束

最初の回収メンバーは千雨だった。まあ、これは茶々丸が居る状況では順当な順番といえる。共にネギに心惹かれていながら、何故か互いに意識し合い、素直になれない二人。ネギ・パーティメンバーでありながら、ネギを遠くから眺める立場に甘んじているこの二人にとって、これからの時間はとても大切なものになるだろう。
熱帯雨林を彷徨う千雨。彼女ほどこの状況に適していない者は居ないだろう。どんなに電子の世界で情報を操っていても、自然の世界では無力。たとえ、情報を駆使して対応しようとしても、最後にはどうしてもボロが出る。電池切れによって電子精霊が消えた途端に窮地に陥るのも、ある意味当然。暗くなるまで安全な場所を確保せず、夜になっても水辺を離れず、あまつさえ大声で騒ぎ立てる。文化人としての自立意識が強すぎ、本能に任せた行動が出来ていない。起きるべくして起きた危機だ。
ちなみに、電子精霊はカードが手元にあるかららしい。本人の手元に自然にもどる性質があるようだ。やはり、カードは所有者の近しい存在ということなのだろう。ネギと茶々丸が協力して割り出した現在位置も、この電子精霊達は自発的に割り出したようだ。さすがに情報獲得に関してはかなりの能力があると言えるだろう。まあ、電池が切れればお終いだが。
千雨が、怪物に襲われるシーンは、彼女にしては中学生らしい本当に素直な感情が表れた貴重なシーン。ただ、エロギャグ的に描かれて入るものの、ここまでいくとシャレにならない。
ネギが肺に穴を開けられ、血を流そうとも、そこに魔法がある限り本当の意味の危機ではない。実際にあのシーンは命を取るつもりも無かったようだし。しかし、ここで描かれているのは、魔法の無い完全な命のやり取りだ。これはかなり心臓に悪い。
ネギに「守る」約束をしてもらっている千雨は助けてもらって当然としても、自分から渦中に身を置く決意をした他のメンバー、例えば自然に対して実質的な力を一切持たないのどかなどは、どうしているだろう。ましてや、魔法の存在すら認識しきっていない運動部四人組は? この世界には、さらに悪い状況にいるメンバーも居るかもしれない。
これは、ある意味最悪のロシアンルーレットをやっている感覚だ。早い所、他のメンバーの状況を知りたいものだ。
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今のネギの心境は、今週号の「賭博覇王伝 零」の零の状況に近いかもしれない・・・