クリスマスもねこ曜日 赤レンガホール

この岩男潤子相曽晴日のジョイントライブもこれで三回目とか。
岩男潤子は冬の曲が多い印象がある。クリスマスライブは彼女の作る音楽観と共通する様に思い、毎年とても楽しみにしている。出来ればジョイントライブというより、岩男潤子一人で世界を作って欲しい所だった。
しかしライブが始まると、ジョイントライブである事の意味に、かすかながら気付いてしまった。それも、悪い方の意味で。
岩男潤子の声が出ていない。こればかりは歴然たる事実だった。彼女の歌の魅力が、声だけで無い事も承知しているが、それでもあまりに苦しい。「その歌で得られるはずの快感」を知っているだけに、それはより強く感じてしまう。
ライブは、相曽晴日より岩男潤子の歌うパートの方が少なく感じる上、曲数自体もかなり少ない。どうしても、彼女の喉の調子を気遣っている構成のように感じてしまう。つまり、彼女自身、自分がどういう状況なのかを理解した上で、このライブを開催しているようにも思う。
これではいけない。このままでは先が見えているのに、ノープランで突き進んでいる状況のように思う。岩男潤子の置かれた状況の真実を知るべくも無いが、ライブを続ける他に、何か出来る事は無いのだろうか。強い危機感を感じざるを得ない。
ライブとしては、こじんまりとしたアットホームなライブとして、楽しいものではあった。私の感じているものが、ごく一時的なものに対する「勘違い」である事を、願ってやまない。