声優と女優による二人芝居朗読劇「ファンレターズ」藤田咲・山川紗弥 川崎プラザソル

結局このイベント、今をときめくボーカロイド声優の二人を見るために参加させてもらったようなもの。ミーハー気分がが第一、また、人気先行型の二人だけにその実力がどの程度なのかとか、少し厭らしい目で見てしまったりもする。朗読劇など、正に声優の実力を見るのに最適な出し物だし。
前回の下田麻美は、非常に安定した演技力で劇をがっちり固めていた。役の「気丈に明るく振舞う女性」という、元から演技も入っている役を、その「登場人物の演技」も併せて最初から最後まで統一感のある「強い演技力」で通していた。
対して、藤田咲は「揺らぐ演技」。「気丈に明るく振舞う女性」でありながら、その端々に精神が闇に侵食されていく様子が感じられ、より登場人物の「危うさ」が表現されていた。役に引き摺られている様でもあり、それが瑞々しさにも感じた。
「強い演技」と「瑞々しい演技」。二人の演技の違いを見ることが出来て、かなり満足。