魔法先生ネギま! 203時間目 魔法少女・ユエ

あーもう、これは良いね(^^)。もう、この路線でずーと行っちゃおうよw。

突如魔法使いの世界に召喚されてしまった、ごく普通の世界の、ちょっとだけ風変わりな少女ユエが、成り行きでその世界のスターである「ヴァルキリー」を目指す事になる、魔法少女根性物語w。当初、魔法使いとしては落ちこぼれのユエだけど、元々持ち合わせていた根性と哲学的思考でメキメキと力を付けていき、並居るライバル魔法少女達を次々と倒し、ついにはヴァルキリー・トップの座に。そして最後には、魔法世界の危機が訪れた時、彼女の元居た世界から召喚された他の英雄達と共に、世界の英雄としての戦いに旅立っていく・・・。題して「魔法少女 ヴァルキリー・ユエ 〜トップをねらえ!〜」。・・・燃えるぅw。これ、ネギま!の替わりに、スピンアウト物の全26話のTVアニメにして貰いたいなあ。
・・・とまあ、暴走する妄想は置いておくとして。他にも細かい所を見ていこう。

この学園、やはりアリアドネーが正解だったようだ。それも学園都市との事。イメージしていたとおり、これならば他からの権力が及ぶ事も無いだろう。何はともあれ、この場所は朝倉のルート外にある。夕映の記憶が無い事は、かなり大きな障害になりそうだ。

  • 夕映が記憶を失った理由

どうやら、コレットが間違えてかけてしまった忘却魔法によるものらしい。これは結構剣呑な話だ。しずな先生に激似の保険の先生は「記憶は戻る」と言っているが、この魔法の性質によっては記憶が完全にロストしてしまっている可能性もある。まあ、少しずつ思い出す気配もあるので、記憶を「消去」させる魔法では無いと思われるのだが、絶対ではない。展開によっては、結構シビアな方へ転がす事も出来るだろう。やはりこれは、夕映だけ魔法世界で別の物語を・・・いやいや。

  • 魔法騎士団候補生

コレットは魔法騎士団候補生らしい。それは、魔法少女達が憧れる役職のようだ。この魔法学術都市アリアドネーが、魔法世界における最大の学校である事を考えると、ここにいる魔法少女達はかなりのエリートであると考える事ができる。コレットは、成績は最下位と言っていたが、彼女も充分エリートの範疇に入るのだろう。それに、そんなビリとか「特色」の有る生徒は他に秀でた能力を持っているはず。案外コレットは魔力は人一倍とか、体力自慢とか、隠れた才能を持っている可能性もある。

  • ユエの学園生活

そんな彼女と相部屋になり、同じ授業を受けることになるユエ。自身の内なる欲求に動かされて、自ら志願する。元々、初級魔法しか習得していない彼女だが、エリートである事が当たり前の環境によって、何の迷いも無く魔法の勉強に打ち込むことに。あの天才といわれるネギにして賞賛したその学習能力により、魔法を知ってからまだ数ヶ月という実状からすれば驚異的なスピードで、ユエは魔法を身に付けていっているのだろう。また、それに付き合う形で「おみそ」だったコレットも頑張る事に。きっと彼女も力を付けているに違いない。これだけでも、ユエがこの学園に現れた事によって「一つの物語」が生まれたといえるだろう。
最後にユエが箒で空を飛んだシーンは、頭の絆創膏から、前回のシーンの後。日めくりカレンダーの数字がユエがこの学園で過ごした時間を表しているならば、ネギの修行シーンより既に数日後の事と思われる。

  • 一寸した疑問

ユエは元々かなりの幼児体型だったはずだ。また、彼女は自分の事は名前以外覚えていないらしい。そして、彼女の編入した魔法騎士団候補生組の生徒達は、ほぼユエと同じ歳恰好をしている・・・。もしかして、ユエの編入したクラスは小学生高学年相当?w。夕映の記憶が戻ったとき、自分が小学生に混じって勉強していたと知って落ち込んだりw。とは言え、コレットは結構巨乳だけれどもw。

  • 旧世界の発見

歴史の授業から、新たに魔法世界のことで分かったことが。魔法世界にとっても、旧世界=現実世界は100年前に認知されたらしい。しかし、これはエヴァが両世界を行き来していたはずである事と矛盾する。つまり、裏の世界では交流があったが、それが表の魔法世界で広まったのが100年前という事だろうか。この事は、魔法世界に、旧世界の存在を知りつつ隠していた古い勢力と、それを新たに知って広めた新しい勢力という、二つの勢力があるかもしれないという事を示唆している。なんにしても、これは魔法世界の歴史において、20年前の「大戦」の他に、100年前の「邂逅」という、二つめの重要なポイントになりそうだ。

  • 魔法世界の北方種族?

園都市の人たちを見て少し気になったのが、肌の色が浅黒い人が多い事。コレットをはじめ生徒にも多いが、なにより先生達は軒並み浅黒い肌をしている。これは、この学園都市が北方にある事と関係があるのだろうか。やはり、あの北方勢力の中心になっていたのは魔族、もしくは闇の眷属であって、彼らの肌は浅黒いのかも。しかし、その分魔力は強く、それが故に人材も豊富で、魔法学術都市として発展しているとか。また、黒い角とか(闘技場アナの奴隷少女等)、白の垂れ耳とか(保険の先生、いいんちょ等)の有力種族も存在しそうだ。そういえば、ザジの肌の色も浅黒い。

  • ダークマスター

ラカンのおかげで明るくギャグっぽく描かれてはいるが、これは結構作品の核に食い込む重要な事になるのではないだろうか。それも、実際にはあまり深刻化しすぎないように気を付けたい類のモノといえる。ラカンは本当にありがたいキャラだ。
ネギは負の衝動によって動いているのかもと以前から思っていたのだが、正にその事が明確な形で物語に反映してきたといえる。これは、ネギを更なる茨の道に差し向けることになるに違いない。なぜならば、負の感情ほど人を迷わせるモノは無いから。「憎しみ」「悲しみ」ほど、人を「魅了」し取り込む感情は無いだろう。しかし、ネギはそれを上回る強い精神力を持って、その感情を抑えつつ利用しなければならない。多分ネギには、それをやり遂げる能力もあるだろうが、それには相当な辛さが伴うだろう。
なんにしても、「ネギま!」という物語自体、単に明るい=ライトな物語では無い事が、より明確になりつつあると言える。作者の、物語に対する「本気度」を垣間見る思いだ。