魔法先生ネギま! 206時間目 サイカイ。サイアイ

新たな合流者登場。楓と木乃香は既に二人連れだった。そして、以前に言われていたとおり、近くに居た明日菜達とも合流。つまり、ここはニャンドマ付近という事だろう。ちなみに、地理的にはかなり北だが、大戦時は北方勢力下に入っていないようだ。だからか、村人達にも黒い肌の人間は居ない。
これで居所が判明していないネギチームメンバーは、くー老師とパル、そしてアーニャだけになった。この三人とも、どこと無くしぶとそうなキャラなので、かなり安心度が上がったといえるだろう。とは言え、最後まで安心はできない。このままだと朝倉探索隊の活躍の場が無くなってしまう。きっと危機的な状況に陥っている者が一人くらいは居るはずだ。

  • 楓の竜退治

モンハンw。楓が倒したのは全長20m以上の竜種=黒竜。これが、ラカンの言っていた竜種(非魔法)にほぼ該当するものだろうか。とすれば、楓はカゲタロウよりも強い、つまりAA以上の実力を持っているという事になる。目隠しをしていたとは言え、2時間手こずらされている事からも、AAAとまではいかないのかもしれない。タカミチと戦わせてみたいものだ。
ちなみに、竜と言えば刹那が「(倒すのは)ちょっと(無理)」と言ったことがある。しかし、あの時のドラゴンは約30m。門番として使役され、それなりに強いドラゴンだったのだろう。刹那は準備不足の上、翼を出すつもりも無かったのかもしれないので、もう幾許か楓より刹那の方が強いのだろう。
後、茶々丸も竜種モドキと戦い追い払った事がある。比較すると体は小さかったが魔法を使っていた。あれがどの程度の強さだったのかは不明だが、楓に一歩届かずと言った所だろうか。

黒竜を治す木乃香。これは「完全治癒」で治したようだ。この「完全治癒」が、命に係わる怪我すら即座に治す呪文とは言え、治す相手がどれほど巨大な生命体でも同じ効力を発するのだろうか。魔法の特性によるものなのか、魔力の大きさによるものなのかは、判断が付きかねる。まあ、おそらく後者なのだろうが。ちなみに、「完全治癒」とは言えその効力を操作する事も出来るらしい。角の生え換えだけは意図的に行わなかったようだ。
ただ、この技はアーティファクトを使った技であり、彼女の本来の治癒魔法はその後に楓に対して使われていた。それがどの程度成長しているのかは不明。今回も、木乃香自身は特別窮地に立ったわけではなく、その能力の伸びは案外緩やかといえるのかもしれない。
ところで、楓が木乃香を「スゴイ」と言ったのは、治癒魔法ではなく、竜を「態度で」なだめた事を指しているのだろう。この彼女の在り様であれば、大抵のピンチは切り抜けられそうにも思える。

  • ちゅっちゅっ、うりんうりんうりん

木乃香も、刹那と一緒で無い事に心を痛めていたようだ。木乃香のこれほどまでに深い憂いの表情は、本当に珍しい。
力のある刹那が庇護対象である木乃香の事を心配する気持ちは、ある意味当たり前の感情だ。しかし、木乃香は「一緒に居られない事」そのものを憂う。木乃香の刹那を思う気持ちは、思った以上に深いものになっているように思える。
刹那と心が通じていないと思っていた中学の2年近くの間、木乃香はずっと我慢していた。それが解消された今、刹那の心を手玉に取るwなど、余裕のある付き合いをしているように思える。けれども、その様な解釈は少し間違っているかもしれない。
刹那は2年の間、一方的に木乃香を見ていた。それはつまり、刹那の方からは自分の木乃香に対する想いを信じ続けることが出来る立場だったといえる。対して、木乃香から見た刹那は拒絶の姿勢。つまり二人の想いを信じたくても信じる事が許されない期間をずっと過ごしてきたのだ。
子供の頃の友情を取り戻すという二人の想いは、木乃香の方が、抑圧された期間が長い故に、その想いもより強いのかもしれない。刹那を手玉に取っている様でいて、その実、木乃香自身が心に貯まった想いの強さに翻弄されていて、そのような行動をとってしまっているのかも。
木乃香と刹那が互いの姿を確認した時、刹那は、木乃香のあまりにも爆発的な、自分に対する歓喜の感情に圧倒されてしまう。その光景は、正に二人の感情の量を表していると言えるだろう。
ちなみに、この時明日菜は少し慌てた表情をして、楓と挨拶している。木乃香と刹那の出会いの様子を、殊更見ないようにしているのだろう。この事は、169時間目の木乃香・刹那パクティオー未遂目撃事件(w)から繋がっている。つまり、明日菜にとって、この二人は「現在進行形」との認識があるのだろう。明日菜にとっての二人の大親友の、「恋」の行く末を暖かく見守る心積りに違いない。w

  • 試練

ネギが入った試練の場は、心の中。この試練に敗れれば心が死ぬか魔法が使えなくなるか。やはり、後戻りがきかぬ、危険な道だったようだ。
もし、これを知っていれば、確かに千雨は止めさせただろう。
では、ネギはどうだろうか。
昔のネギは絶対に進んでいたに違いない。ネギは、自分に進める道があれば、その道がどんなに危険でも、危険を顧みず進んでしまう危うさを持っていたからだ。
けれども、今のネギは違うはず。今の自分が1か0かのギャンブルをする事は、彼の仲間もそのギャンブルに巻き込む事を意味しているからだ。その判断をするくらいにはネギは成長していると思われる。今回の決断は、ネギも1か0.5かのギャンブル程度に考えていたに違いない。これは「闇を甘く見た」と言っても良いだろう。やはりラカンは、この様な場面で、ここまで信用すべき人間ではなかったという事だ。
ともあれ、この決断をしたのはネギ自身。
ネギにとって、絶対に負けられない戦いが始まろうとしている。