魔法先生ネギま! 215時間目 始動!現実世界帰還作戦!!

ついに、魔法世界の中心地ともいえそうな、オスティアにおけるネギチームの活動が本格化。魔法界編の決着に向けて、走り始める事になるのだろう。

  • 明日菜の価値

まず気になるのが、なぜラカンはネギに明日菜の事を教えたのだろうか、という事。彼の主義からすると、明日菜が記憶を取り戻そうが、気に留めないはずだ。実際、ラカンよりも慎重なエヴァですら、その流れを黙認していたくらいだし。
もしかしたら、ラカンはこの魔法世界における明日菜の重要性を理解しているが故に、教えざるを得なかったのでは無いだろうか。特にアーウェルンクスという名が出た以上は、明日菜が彼らの目的の重要な鍵になるであろうと思ったのかもしれない。後でネギが明日菜が旧王都に行くのを止めたのも、ラカンがフェイトとの一戦を予想したのも、実際には明日菜が彼らの計画に絡むと推測できるからかも知れない。これは、当初フェイトが明日菜の魔法界滞在を知らないで計画を行っていた事と矛盾するが、アスナという存在が昔から重要な価値を持っていたという事からも、決して見過ごす事の出来ない注意事項だろう。

  • 明日菜の反応

ネギの嘘に対してなかなか察しの良い明日菜。少しだけ覗いたネギの表情を見て察するなど、以前のおバカな明日菜じゃないw。ネギの言葉の裏をちゃんと把握したり。このような部分でも明日菜が精神的に成長しているのがわかるのが、なんとも言えず良い。
そんな明日菜に対し、セクハラをかまして誤魔化してしまうラカンは、一枚上の存在。「デカくなった」というのも、本当ならば記憶の無い明日菜に言うべきではないのだが、好きなように言ってしまう。それでいてそれを問題にさせないというあたりも、ラカンの大きさを感じさせる。

  • 巨頭会合

この会合、傍からは別の姿に見えていたりしただろうか。認識阻害魔法眼鏡を外すラカンと、それに対する木乃香達。この場所は、外から覗かれる場所でもあるようだが、かなり警戒を解いているように見える。眼鏡の他にも色々有るようだし、ある一定の人に対してはその効果を押さえるような機能とかもあるのかもしれない。
ラカンの事を知っている刹那。賞金稼ぎ界の伝説的な存在だとか。どうも、裏の世界にあっては魔法界と現実界の境はあまり感じさせない。ネギ達が正式に魔法界に来るにはなかなか大変だったようだが、裏の世界では結構頻繁に行き来があるのかもしれない。「伝説的」という事だが、ラカンは一体どの時代まで活躍していたのだろうか。
畏まる刹那に対して、懐こい木乃香木乃香のおじさんキラー能力が良く分かる。

  • 現実世界帰還作戦

あくまで「現実世界」と言うあたりが、ネギ達の心境を良く表している。
というか、まず気になるのが、亜子達はどこにいるのだろうか、という事。奴隷に旅行の自由は当然無いだろうし。身請け人の一座は闘技場のボスのはずだが、今回の祭で奴隷共々この街に来ていると良いのだが。この場に千雨とコタローが居ないのが気にかかる。
朝倉調査団は未だ合流せず。赤松日記によると、どうも来週あたりに大きな変化が来そうだが。
そして、現実世界への帰還の要である休止中のゲートについては、旧王都という最難関ダンジョン攻略が必要らしい。これには、パーティ最強の2人刹那と楓があたる。
この探索からずるずると対フェイト戦に入るような気もするし、同時に拳闘大会も進行するとなると、どのような物語展開になるのか、全く読めない。

  • 世界の「敵」

ラカンによって明かされるフェイト一味の正体。やはりフェイト一味は、大分裂戦争の裏で暗躍していた秘密結社「完全なる世界」の生き残りらしい。
その目的は、フェイトの言い分では「世界を救う」事。しかしそれは、アルによると「世界を終わらせる」事だったという。
「救う」と「終わらせる」、この違いはどこにあるのか。例えば、フェイト一味が何かの勢力の代表であるのならば、結構簡単な事。つまりフェイト一味の勢力を「救う」事が、魔法世界を「終わらせる」事になるという、勢力争いの構図に当てはまるだろう。しかし、どうもフェイト一味の目的はそんな勢力争いに勝つ事では無い様に思える。例えば、大分裂戦争時にはその戦争を引き起こしていたというが、魔法世界全体の勢力を削ぐつもりだったのか。ならば、ゲートの事も有るし、現実世界への関与を無くしたい、現実世界の権威回復が目的? しかし、彼の言動からすると、現実世界に肩入れしての行動とも思えない。
それにアルの「世界を終わらせる」という表現も微妙だ。それがそのままの意味の可能性もある。「完全なる世界」というネーミングからしても、彼らの目的は単なる勢力争いではなく、世界の概念そのものを変えようとするものなのかもしれない。というと、まるで「人類補完計画」みたいだけれどもw。
そこで推測されるのが、この世界に魔力が「偏在」しているのが関係しているのかも、という事。
例えば、やはり魔法界に現実界に比べて魔力が充溢しているから魔法使いが生まれるのだろうが、それによって現実界に魔法使いの存在を隠すという「歪み」が出来てしまっている。これは、魔法界においても同様に、地域によって魔力の密度が違ったりするのかもしれないし、それによって地域格差、紛争等が生じるのかもしれない。これらをどうにか是正する事が「完全なる世界」の目的とか。
さらに、未来の超の存在などもあわせて考えてみる。
超自身はネギの子孫なのにも係わらず元々魔法を使えない身体だったようだ。超の居た未来が「完全なる世界」が目的を達成した「在り得ざる未来の姿」だったとか。つまり、彼らの行動により、魔力の完全に枯渇した世界になっていたとかが考えられる。

フェイト達が目撃するアリアドネーの特務「潜空」艦。空に潜るというのはどういった事だろう。認識阻害魔法をより強力にして、まるで潜ったように見えなくなる艦船とか。
それにしても、南北問題は尾を引く。月詠の言い方だと、アリアドネーは南の勢力に入っているように感じられる。事実、北からのアクセスは悪そうだし、人種も少し違うようだった。大戦時は一時北の勢力に組み込まれたのかもしれないが、今は南の勢力に戻ったなどと考えてよいのかもしれない。
魔法世界の南北問題について(2008/5/6)
それにしても、北は北で「北の大国」があるようだし、南には「帝国」があるようだ。どうやら、南北それぞれに首長国のようなものがあり、その周辺に小国が沢山存在する、という構図かもしれない。
魔法世界の「国」について(2008/5/22)
この国のあり方が「完全なる世界」の目的と関係するという可能性もあるだろう。

  • フェイト5

調、焔、栞、暦、環。どうやら彼女らはフェイトの従者らしい。
何故だか全員が同じ制服を着ている所からして、案外大きな組織が裏にあるのかも。若しくはフェイトの趣味か?w 袖口に描かれた紋章はもしかしたら「完全なる世界」のものかもしれない。
調は、かなり独特な形の角(?)のようなものを持つ正統派美少女系。フェイトが一番に名を呼んだ所からも、彼女がリーダー格かも。その角は彼女の獣人としての能力の高さを意味するのかも。それこそ、龍種系獣人とか。
焔は、唯一素の人間のようだ。ツインテールの気の強そうな表情からは、突撃隊長と言った雰囲気。
栞は、ふんわりした容姿の無表情系。耳の長いところからエルフを思わせる。
暦は、見慣れた猫耳獣人系。何故だか彼女だけスパッツを穿いているように見えるのだけれども、もしかして格闘系? となると想定ライバルはくーとか。
そして環は、とんがり耳の肌黒系。彼女は、ちらほら見られる黒角の一族かもしれない。しかし、大きく角のように膨らんだ帽子とか、額の紋章とか、一番の謎を孕んでいそうだ。
戦闘がしたくて組しているだけの月詠と違い、彼女らはフェイトの目的に賛同しているのだろうか。彼女達にも「世界を救う」事を決意するような過去があるのかもしれない。