「radio minorhythm」公開録音 C.C.Lemonホール

行く前から、ラジオの公開録音にしてはハコがかなり立派だとは思っていたけれども、会場に着いてみると入場の確認もかなりしっかりやっていて、なんだかとっても物々しい。無料だし、結構気軽に出向いたのだけれども、気が付いたら、まるで正式なライブ公演に臨むかのような気分にさせられてしまう。主催者の対応だけで雰囲気が作れる好例だろうと、これだけで感心してしまった。
始まってみると、ステージの真ん中に実里の部屋を模したセットが組んであり、そのあたりも手が込んでいる。内容は公録的に時間が長いとかはなかったが、過去を振り返るコーナーがあったり、ライブ演奏を交えたりと、少し特別な構成。「公開録音」の範疇で出来る事を贅沢にやっている感じだった。
茅原実里の言動で印象に残っているのは、公録の最後に一曲歌い始める時の、歌い出しまでのトーク。何か言いたいのだろうけれども、まるで独り言の様なトークで言葉が意味を成していないw。いや、茅原の想いは、ファンには充分伝わっているのだろう。けれども、文法として言葉になっていない。こういうトークを、あれほどの大人数の前でやってしまう、彼女の内に秘めたものは本当に凄いと思う。「お花畑」とか揶揄される彼女だけれども、自身をしっかり持っているからこその態度なのだろうと、改めて思う。
そして歌う、渾身の一曲「一等星」。彼女の歌声が響き渡ると、その歌声が途切れた時客席には物音一つない。ホール全体が圧倒される、正にアーティスト茅原実里の迫力だった。
公録全体では、「カラフライパンの唄」とか歌ったり、藤岡を叩きつけて「バカヤロー」だったり、ムクと話し込んだり、トークでかみまくったり、絨毯に「必ず」つまづいたりと、他の魅力も満載だったりしたのだが。
そして、公録終了後、隠れさていたお楽しみが、今後の展開発表。新アルバムとライブツアーだとか。
登壇者として制作陣が並ぶ中、当然あの畑亜貴女史も登場。ここでこの人を見ることになるとはなあ。
新アルバム「Parade」に関しては、制作に係わらして貰ったと嬉しそうに語ったり、制作陣の心意気を感じて涙ぐんだりと、彼女の意気込みが感じられて期待大。
ツアーに関しては・・・、手堅すぎない? 追加公演を狙うしかないかも、という気配を感じる。
なにはともあれ、彼女自身の能力は充分だし、バックの体制も相当な意気込みを感じる。茅原実里はこの後、一体どこまで伸びるのだろう。先が楽しみだ。

Paradise Lost

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