榊原ゆい Happy☆LOVE×ライブ2008 C.C.Lemonホール

うーん、なんだか「踏んだり蹴ったり」な感じ。
いやいや、榊原ゆい自身は良い。凄いくらいだ。いつもどおり、信じられないくらいパワフルなステージを提供してくれていた。それも今回はホール。舞台も広く、ダンサーも増え、特殊効果もバンバン使い、そしてやった曲はなんと30曲。時間にして3時間40分。それはもう、おなか一杯のライブだったといえる。
けれども、実際には最後の最後までノリ切れない。これは、全て彼女のせいではなく、それを取り巻く環境によるものなのだから、なんともやり切れない。
事の起こりはチケット販売から。ロッピー発売の一発勝負という時に、とんでもないミスが生じる。事務所や本人までもが散々広報していた店頭発売「だけ」が、なんと1日遅れだった。重大な裏切り行為、払い戻しも検討すべきほどのミスだろう。これは結局、イベント主催者のミスとして、どこぞのユーレイ会社っぽい所からの謝罪文だけで事を済ませているが。ただ、実際の問題はそこでは無い。ミスはミスで仕方ない。けれどもそのミス、実は事務所もギリギリ事前に知っていたという。そして、mixiに集うファンに「だけ」伝えていたという。明らかなファンに対する差別行為。無自覚な行為だったとしても、なんともやり切れない。公明正大を尊ぶゆいにゃんの事務所の行為だと思うと、悲しい限りだ。
しかしまあ、チケットは手に入れたし、ゆいにゃんライブを楽しむのと事務所の対応は別物だ。そう割り切って楽しめば良いはず。しかし、その楽しむべきライブ自体も、かなりやばいことに・・・
先にも書いたが、ゆいにゃん自身には何の問題も無い。問題があるのは音響。出力が足りないのか、音がくぐもって「わんわん」している。まるでどこぞの体育館にいるかのよう。これほどひどい音のホールコンサートは初めてだった。技術的な事は分からないけれども、元々ここは音響面でもそれなりの定評のあるホールのはず。これは絶対異常な事だ。
見て楽しむライブも目指したいとは本人も言っていたし、実際、他に入っていたカメラ映像などはとても良くスクリーンに映っていた。けれども、基本である音が駄目なら、何のためのライブなのか分からない。いや、確かにスピーカー音は記録に残らないし、きっとDVD化した時には問題にならないだろうが。つまり、もうライブ会場に来た客からは金を取ってあるから、これから発売するDVDだけを意識して、音響費用を削ったとかなのだろうか。
このライブで、本当に榊原ゆいのパフォーマンスを楽しめたのは、音響の事があまり気にならないほどステージの近くにいた人たちだけだろう。つまり、チケット販売のトラップに引っかからなかった、mixiファンとか。こんな状況を「踏んだり蹴ったり」と言わずして、なんと言うべきだろうか。
榊原ゆい自身のエネルギーは、尊敬に値するほど凄いと思う。けれども、今後もこのような周りの環境で振り回されるかもしれないとか思うと、いろいろと躊躇してしまうかもしれない。