魔法先生ネギま! 232時間目 EP1「続々・旅立ちのラカン▽」

あうあう、もったいない。もっと細かく描写して欲しいよう、という展開のてんこもり。やっぱ、世界を敵に回しながら世界を救うってのは、ヒーローモノの王道でしょう。もっとじっくり読んでみたい。漫画にするのが難しいなら、その辺りのプロットを是非何処かにリーク(違)して、外伝小説でもいいから発表して欲しいものだ。

  • ヘラス帝国第三皇女

幼いながら、世界融和の理想を持つ革新的なお姫様だったのか。もしくは、アリカ王女とは同じ皇族として、気心の知れた幼馴染で感化されたとか。いや、アリカ王女ほどの人が帝国側の窓口として頼ろうとしていたくらいなのだから、やんちゃでお子様な様子とは裏腹に、天才的な知能と政治的手腕の持ち主で、王室内の影響力も大きかったと見るべきだろう。実際の所、その地位から考えると、ここでの感動的な見開きにおけるメンバーの実質的な掌握者は、ラカンに肩車してもらっているこのちびっ子だったのかもしれない。頭脳派メンバーの中の一際ふてぶてしい表情を見るに、相当なやり手なのかも。
あのオスティア終戦記念祭式典において帝国代表として訪れていた彼女だが、現在の帝国を実質的に掌握しているのは彼女である可能性もあるだろう。
ふと思いついたのだが、彼女の幼いながらの有能さとタカミチの有能さは通じるものがある。この後も共に行動していた時期があったようだし、案外この後二人の間に何か関係が出来てたりして。そして、身分違いにタカミチが尻込みして、「愛される資格が無い」とか思うようになったとか。まさかね。

それに対して、アリカ王女はオスティア王国内の「上層部」とは別の存在だった様だ。それどころか、オスティア上層部は完全なる世界との繋がりが深かったらしい。
にもかかわらず、あれほど毅然としたアリカが、有効な手を打てずに妹のような存在でもあった姫子ちゃんを利用される事態にしてしまったのは何故だろう。やはり、その加担者が彼女の親族だったからだろう。そして、彼女も紅き翼と同じく「世界の敵」になったと自覚し、オスティア王国も敵と認識している。もし彼女が王位継承者ならば、国=自分自身という自覚を持ち、「国を正す」事はあっても「自分の敵」には成らないはず。つまり、彼女とは別の王室が存在している可能性が高いだろう。
ともあれ、アリカは自分の親族、故郷を敵に回してまでして世界を救おうという、非常な決心をした事になる。この時、彼女は今まで手にしていたもの全てを失っている。そして、だからこそそれに替わるものを自分の所有物にしたいとも思う。ナギは「おっかない」と言っているが、この気丈さは彼女の本当の心の「弱さ」を表しているようにも思える。うーん、ツンデレだなあ。

あれ、結構若い。下手するとナギと同い年くらい? おそらく、彼女がアリアドネー陣営を組織していると思われるが、それが若手の有志によるものだとして、この時17・8歳くらいだったのだろうか。だとすれば現在は37・8歳。まあ、そんなものか。
この部隊の中にはエミリィママも居るのだろう。もしかして、この頃すでにあったナギファンクラブは、案外アリアドネー内で発足してたりして。そして、その主催者と言えば、当然そのナギを支援する部隊を束ねている人物=後の学園長という事になるのかもしれない。会員番号1番を持っていたり。
それにしても、若き日の彼女の挙動は、どことなく夕映に似ている。学園長が夕映の今後に大きく影響しそうでもあり、気になる存在だ。

  • 激闘

旧フェイトメンバーに火の男、水の男に加え、雷の男と影の人物が。影の男はあのゲートの時の人物だろう。彼だけは生き延びたのだろうか。「彼」と言っても男か女かも分からない、謎の存在だ。というか、他のメンバーも情報が少なすぎて全く謎。ただ、水の男とかを見る限り、感情がありまた理知的で、ただ破滅だけを求める狂信者とも思えない。一体何を思って完全なる世界に加担していたのだろう。彼らも、紅き翼メンバーとの激闘の末、全て倒されたようだが。
そして、水の男はナギメンバーの謎の少年を知っていたらしい。様子からすると、袂を分かったかつての仲間的な気配もある。名前はフィリウスとか。やはり、その容姿といい、フェイトとの関係が気になってくる。

  • 暗黒大魔王?

この手のファンタジーに必ず登場するのが大魔王。けどこの場合、その存在自体が異質なものだろう。絶対悪というものを登場させれば物語は分かりやすくなり、エンターティメント性も上がる。しかし、ネギまの様な作品にその様な絶対悪が本当に必要なのだろうか。この魔王がこの後ネギの倒すべき敵とかになるのだろうか。それはそれで面白そうだし見てみたい気もするが、それってネギまでやるべきものなのかは、結構疑問。もしくは、これは「英雄の時代」のナギの敵であって、「人間の時代」のネギの敵は別の存在になるとか。ぶっちゃけ、この魔王がザジだったとして、心を持った魔王は力で倒すのではなく、別のなにかで戦う事になるとか。まあ、この大魔王自体が、一体どのような存在なのか、まだ明らかではない。それが分かってからの話だろう。

  • 姫子ちゃん

やはり、完全なる世界の手段の中に黄昏の姫御子が入っていたようだ。普通に考えて、この後の魔法消滅現象の拡大版を画策していたとするべきだろうか。それならば、なぜ現在のフェイト達は、あまり明日菜に拘らなかったのだろう。謎だ。
何にしても、完全なる世界の計画は、寸前のところで阻止されたと思われる。となると、その時、相当の修羅場が起こっていたようにも思える。案外、ナギにとって「最悪の事」が起きてしまっていたかもしれない。次回、ラカンはどこまで語るのだろうか。