NANA MIZUKI LIVE FEVER 2009 日本武道館

このライブの何が期待かというと、やはり3日連続だという事。ライブは連続して参加すると、前日の興奮が持続して更なる興奮に達する事がある。それが2日連続とかは当たり前にあるけれども、3日連続ともなれば機会そのものがなかなか無い。折角のチャンスなのだからこれは逃せないと、三連戦に挑戦してみた。
有体に言ってみれば、参加して良かった。水樹奈々のパフォーマンスはもう折り紙つきだから、今更それを評価したりする必要も無いだろう。いつもどおり、熱く激しいライブを展開していた。しかし、それが三連荘となると、こちらの精神が「壊れて」くるw。
1日目は、いつもどおりに興奮して楽しむ。二日目は、興奮が更に弾けて暴れだす。三日目になると、無我の境地というか、身体にただ快楽だけが流れていくような感覚。もちろん、身体は激しく動いているのだけれどもw。
水樹奈々ライブの偉大さは、当たり前の事だけれども、誰もがそこに楽しむ為に来ているという事。常に拡大成長している彼女のライブには、「これから楽しもう」という新たなファンが沢山いて、だからこそその熱気が凄く、回を重ねる毎に拡大していく。ライブという、通常とは違う空間に来たからには、そこで最高に楽しむ事を全員が模索しているので、ライブ自体が常に進化している。そんな場であればこそ、常にどんなに弾けても大丈夫という安心感がある。それは水樹奈々ライブの最大の魅力だろう。
例えば今回、あの武道館にしてエタブレのUO大量発動となり、会場全体がオレンジに染まっていた。それは、前回の武道館からすると大きな変化だろう。更に、曲毎にサイリュームを変えて演出する者も多く、深愛、クリレタなどは白が目立っていた。誰もがライブにより深く参加しようとしている様子が伝わってくる。その様子を眺めるだけでも、ライブに参加した意義があるくらいだ。
転じて水樹奈々自身をみてみると、ライブの激しさはそのままながらも、その曲の方向性に変化が生じていたようにも思う。
そう感じるのは、このライブのキー曲ともいえるのが「深愛」だからかもしれない。この曲のイメージカラーは「白」。そして、今回のセトリは中盤バラードなど歌い上げる曲も多く、全体的に見ても白のイメージが強かった。それは、横アリで赤く染まって以降、最近は水樹奈々のイメージカラーである青の他に、「赤」の色合いが強くなり始め、それが代々木で「青と赤」の二つのカラーが明確になっていた流れからすると、大きな変化のように思える。
水樹奈々が世間に受け入れられた「爽やかな青の時代」から、より多くの人から人気を得た「熱く激しい赤の時代」に、そして「深い慈愛の白の時代」へと、水樹奈々のスタンスも変わり始めているのかもしれない。それは、一見偶然の様でも有るが、彼女の内面にも相応の心境の変化が有るのだろう。今回、改めて今までの活動を振り返り涙する姿には、こちらも色々と思うところがあり、感動させられた。
ともあれ、水樹奈々は止まらない。次のライブは7月5日、場所は西武ドームとの事。これは、全く驚くに値しない。彼女ならば然るべき、そう思えるから。水樹奈々は常に進み続けるのだろうし、こちらとしては、その力強い歩みに、ただただついて行くだけだ。