あの人の登場はあるのか。いや、それ以前に生きているのか。

ネギまという作品はけっこう長くて、また、過去にはネットで作者自らが質問に答えていたりしているので(その時代はあまり知らない)、知っているようでいて知らない、既に明かされている設定があるのでは無いか、という不安が拭えない。そういうところも、徐々に考察記事が減ってきてしまう原因かもしれない。
てな事を書いているのも、一つ確認したい事があるから。
それは、木乃香の母親って死んでるの? という事。
雰囲気からすると、死んでいるっぽいのだけれども、生きている可能性は有るのか無いのか。
以前、「ネギパ」のインタビューで、先生がこの母について触れていたけれども、(この母が)「・・・だった」(過去形)とも、「いる」(進行形)とも取れる発言であり、実際どっちなのか判断できなかった。
で、なんで今頃そんな事を言っているのかというと、もし生きているのならば、木乃香の母親がすぐにでも登場するのではないか、という兆候を感じるから。
実を言うと、この文は255時間目の感想から繋がっていたりする。
そこではゲーデル総督のいう「ABCの敵」について考察したのだけれども、その中のネギの真の敵「C」ではないかという魔法世界の権力層強硬派のリーダー的存在が、ぶっちゃけ、実は木乃香の母では無いかという妄想にとりつかれているのだ。
強硬派=魔法世界の保守派である。魔法世界の安全を第一に考える者として、決して悪い人間では無い。そして、木乃香の実家である京都の関西呪術協会の微妙な立場。西洋魔術に対して敵対している様でいて、長であるところの詠春は友好的。つまり別の意向が見え隠れしていた。その原因が木乃香の母では無いかとも思えたのだが、実際には出てこなかった。彼女が別の世界を活動の拠点にしているからかも、とも推測していた。つまり魔法世界だ。そんな設定であるならば、呪術協会に属していた千草が、大戦の時に西洋魔術師に恨みを持ったという流れとも、なんとなく繋がってくる。
他にも、兆候はある。
一つはゲーデル総督の剣技。神鳴流宗家の技の使い手であり、実は詠春の弟子だった。なぜゲーデルのように危険な人物に宗家の技を伝えたのかと考えると、そこには魔法世界における微妙な権力のバランス関係があったのではと思えてくる。魔法世界の強硬派と穏健派は、終戦直後はそれほど分裂していなかっただろう。ただ、より平和になり、互いに力を付けていく過程で溝が深まったと考えられる。そんな混迷の時期のドサクサで詠春はゲーデルを弟子に取らざるを得なくなり、ゲーデルも上手くそれを利用した。ただ、詠春にも思惑があり、ゲーデルの心根は結構しっかりしているのかもしれないが。だからこそ、敵か味方か不明なのだが。
あと一つ、気になる要素がある。それは木乃香が刹那をパートナーとして選んだこと。これはつまり、木乃香が魔法使いとして、ある程度一人前になったという証しでもある。そうなって初めて、木乃香はもしかしたら敵になるかもしれない偉大なる母との対面に臨める立場になったのでは無いか、という事だ。
もしそうならば、結構唐突にも感じられたこのせつのキスも、行き当たりばったりではなくて、物語の展開上ある意味絶対必要な事だったのではないかと思える。
そして、今後の展開は舞踏会だ。
舞踏会と言えば、ありとあらゆる権力が出揃って、武力では無い、権謀を尽くした戦いが繰り広げられるもの。当然、魔法世界の権力層の様々な側面が描かれるだろう。
その中で登場する新キャラ最大の目玉として、「近衛枢機卿」とかの地位で木乃香の母親が登場したりするかもしれない。
・・・死んでなければ。