魔法先生ネギま! 255時間目 どれがネギの選ぶ道!?

赤松先生、上手いなあ。今有る問題を整理して、物語の楽しみ方として、どこに謎があるのかを提示している。
確かに、この「ABCの敵」問題は、ここに至っては明確にすべき事だろう。Aがフェイト一味として、ネギの当面の敵なのは明確だが、その目的「世界滅亡」に関してネギ当人は直接的な関係が無い。そんな彼らをかわして、何故だか捕らわれの身になっているアーニャ一人だけ(だと思っているだろう)を救い出して日本に戻ることだけが、今のネギにとっての目的だ。
まあ、ネギにとってB「父の消息」の謎解明が旅の当初の目的だった訳だが、それにフェイトも関係しているかもしれない。また、同じ石化能力からへルマンを使役しているのもフェイト一味であるような印象がある。となれば、C「村を滅ぼした」ネギの真の敵はフェイト一味そのものでは無いか、と思えなくも無い。
しかし、そこには裏があるだろう、という指摘をゲーデル総督はしたわけだ。確かに、その可能性は今までにも指摘されてはいたが、あまりに過去の描写との整合性を必要とする(w)謎である為、今となっては「もう教えてくれるまで考察の必要なし」という雰囲気になっていたのも事実だ。
しかし、改めて考えてみると、今に至って考察する材料が結構揃っているのも事実だ。
総督が教えてくれたヒントから、最も簡単な答えを引き出してみよう。つまりCで「最も得するのは誰か」。
C、つまり「村を滅ぼす」様な事をする人の心理とは何か。それは「恐怖」が考えられる。つまり自分の身の安全を守る為、その安心感の為に、人は他の人間を大量に廃除したくなるだろう。
魔法世界に来て、人々が最も恐怖するであろうものが登場した。それは「世界の始まりと終りの魔法」。魔法世界そのものが無くなりかけたのなのだから、その恐怖は絶対的なものだ。それに対してありとあらゆる対策を取る者が居てもおかしくない。いや、居るべきだろう。
そして、ネギの立場。その「世界の始まりと終わりの魔法」とウェスペルタティア王家の血筋に何らかの係わりがある事は、アリカ王女が「災厄の女王」と呼ばれていた事からも世間に知られている事だろうし、ネギはその唯一の血筋とされているのだ。
あの「雪の日の惨劇」がネギを排除することが目的のものであったとするならば、普通に考えて、C=ネギの真の敵である者である可能性が高いのは、「魔法世界の平和を考える人たち」という事になるだろう。
で、それは誰かと言えば、つまりは魔法世界の実力者として、真っ先にリカード議員、テオドラ皇女、セラス総長の名が上がるはずなのだが、実際には彼らはナギの昔なじみとしてネギの味方になっている。
となると、どういう事になるのか。リカード達は、世界の指導者のトップとして据えられているが、その言動には、どこか窮屈な立場に居る様子が窺える。つまり、真の意味で魔法世界の権力を掌握している別の一派が存在し、それがネギの事を監視したり、つけ狙ってたりしているという可能性があるだろう。
そこで気になるのがゲーデル総督だ。セラスは彼をそんな勢力の一味と見ているようだが、実際にはネギの力を掌握する事を目的に近づいている。それに、少なくとも現在リカード達と正面だった敵対関係にある訳でもないようだ。
この様につらつら考えると、魔法世界には、世界を滅ぼそうとする一派(フェイト一味)が暗躍しており、それに対抗する為に魔法世界の権力者が穏健派(リカード達)と強硬派(未登場)に分かれている。そしてゲーデルの一派がそんな魔法世界権力のキャスティングボートを握っている、というような「四つ巴」の関係が想像出来る。
で、BCはどれに当たるかと言えば、Cは魔法世界強硬派だとして、Bはもっと別の要因として、フェイト一味の行動理由に絡んでくるのでは無いか、と予想する。
あ、2ページ分の感想だけでここまで書いてしまった。w