魔法先生ネギま！ もうひとつの世界 第2話「探すぞ僕の仲間たち！」

まあ、悪くは無い出来。・・・という言い方は、やはり残念な点があるという事であり。
良い点・・・原作を忠実に再現。これは本当にありがたい。
魔法世界編を描くとすれば、やはりフェイトとの対立構造を描くのが第一目的になるはずだから、その事に捉われたりすると今回のエピソードなどは軽く飛んでしまう内容のはず。けれども、ネギま的にはこの様なクラスメイトとのドタバタこそが第一と考えるファン（私とか）もいるわけで、ある意味絶対に外せないエピソードでもある。
この構成コンセプトでＴＶ版を作ってくれていればと思うと、本当に残念でならない。触手とかバトルとか、作画クオリティはもっと削ってもいいから。
ただ、これがＯＡＤ＝ＯＶＡだとすると、もう少し要求したくなる。
触手とかバトルとかの作画は良い。そのシーンを見る限りでは、楽しく見られる。けど、全体の演出がいま一つ。構図が単調だったり、決め台詞とかバトルに入る前の呼吸が曖昧だったり、セリフなど止め絵が長く曝されているシーンの人物描写が腑抜けてたり。後一味足せば気持ち良いはず、という部分が決まっていない。
漫画を何回も読んでイメージが出来上がっているからかもとも思ったが、やはり違う気がする。
良く、漫画をそのままアニメにしても駄目とかいうけれども、まさにそれ。赤松健などは、それを言い訳（？）にして今までアニメ制作を自由にしてしまい、それで「無印」やら「！？」では、話の全てが変わってしまった。しかし、そういう事ではなく、漫画の「内容を忠実に」気持ちよいアニメに「変える」技術は存在すると思う。アニメも漫画も映像文化なのだから。ただ、その技術を見つけ出すには手間とセンスが必要で、このＯＡＤにはそんな部分が微妙足りていないと思える。それって、ＴＶ放映のように時間に追われている映像ならば、暫くは許せるのだけれども、販売するものならばもう少しあっても良い部分。
ただ、ＯＡＤ≠ＯＶＡであり、単行本発売に併せて時間に追われているという事もあるのかもしれない。
なにはともあれ、後一歩頑張って欲しい気分。

DVD付き初回限定版『魔法先生ネギま! 28巻』 ([特装版コミック])