さよ 大活躍

274時間目の描写の中で一寸おどろいたシーンがある。それは、パル様号が登場したシーン。その時、船内には誰が乗っていたのか。さよしか乗っていないはず。つまりさよはグレート・パル様号を一人で操縦してきた事になる。
実際の所、この舞踏会の会見において、最も活躍していたのはさよでは無いだろうか。ゲーデルとの会見に4人目として潜入し、彼の予想の範囲外で行動したのはさよ。そして、その行動も会見の場と他の仲間の連絡という、戦術において最も重要な役割を担っている。この連絡が上手くいったからこそ、他のメンバーも状況を随時把握し、緊急時には即座に対応できたのだ。これによって、外からのくーの物理攻撃でネギ達の脱出もスムーズに行えた。そして、その後休む暇無くグレード・パル様号に乗り込み、脱出の足を用意した。この脱出方法には若干問題があったが、それでもネギパーティの行動の一番重要な部分を担当していたといえる。
最近のさよは凄い。3-Aの教室に括り付けられ、人を脅かす事すらままならない霊であった時からすると考えられないくらいだ。
折角なので、ここでさよの成長を少し振り返って見たい。

  • さよの成長

まず、さよが本編に最初に登場したのは指だけだった。(72時間目。このあたりはネギガイドですぐ確認出来るぞw)ちなみにこれを少し勘繰ると、この頃は麻帆良祭が近づいた頃で世界樹の発光が始まった可能性がある頃。この事からも、さよが魔法的な存在(魔法で精神が維持されている等)である可能性が指摘できる。(が、その考察は別の機会に)
そして、74時間目で正式に登場し、騒動の結果、朝倉と親友になる(79時間目)。その後は麻帆良祭でも朝倉のパートナーとして活躍することになる。おそらく、朝倉と付き合うようになって性格的にも明るくなっているだろう。
しかし、それでもあくまでユーレイである事には変わらない。その事に大きな転機が訪れるのが183時間目(ここからネギガイド外。続編の早急な発行を求むw)。ネギ達が魔法世界に旅立つに際し、それに連れて行くため朝倉が「さよちゃん人形」を用意する。恐山から手に入れてきたわら人形を依代にする事で、地縛霊ではなくなった上に、物理的に何かをする事も可能となったのだ。ここから、さよの大進撃が始まるw。
201時間目には朝倉のネギとのパクティオーが発覚。朝倉のアーティファクトとさよ人形の組合せによる活躍が指摘される。そして、実際にアーティファクト「渡鴉の人見」に乗るさよ(201時間目)。この頃から、イケイケゴーゴー(死語)なさよの性格が見えてくる事になる(207時間目)。この事により、さよと機械モノ、操縦モノとの相性の良さが出てきている。
そして、その操縦モノとの相性の良さがある意味極まったのが、253時間目の「等身大依代ロボ さよちゃん壱号」登場だろう。パルの作るゴーレムは内部構造までも構成するらしい。それにさよ人形が乗る事により、ほぼ完全に生身の人間と同じ事が出来るようになった。いや、それ以上に、茶々丸に相当する事が出来るくらいにまで達したのである。

ここまでくると、もうギャグの域に入っているのは承知しているが、それでもさよのその成長ぶりは目覚ましい。実際、さよロボはさよ人形が操縦して動かしているのだとすると、その操縦能力はかの連邦の白い悪魔にも匹敵する凄まじい潜在能力と言えるだろうw。
そして、そんなイメージがさよに付いていたからこそ、今回の脱出劇の立役者にも抜擢されることになった。さよがパル号を操縦して会場のテラスに乗り付け、即座に自動操縦に切り替えて、デッキにミニガンを上げて撃ちまくるという荒業をしても、誰も不思議には思わない、さよならばそれくらいやれるだろう、という信頼を勝ち得たという事だ。つまり、それはさよの本当の力となった訳だ。

  • トチロー化する さよ

もうさよは単なる幽霊ではなくなったと言えるだろう。さよ人形という寄代を基点に、その能力を爆発的に広げている。
そして、グレート・パル様号という、白き翼にとってかなり重要な存在となりつつある乗り物と繋がりを持ったことは、彼女の存在価値を大きく高めることになる様に思う。
今までにもパル号の操縦には謎が多く、自動操縦も可能の様ではあるし、もしかしたらここでも茶々丸が遠隔操縦をしている可能性とかも有るかもしれないが、それは置いておこう。パル様号は操縦者を必要とする乗り物であり、その操縦者としてさよがとても似合っているという事が重要なのだ。
未来の話として、さよはどのような存在となるのだろう。最も幸せな展開としては、実は、さよ本人は生きていて、生身の人体が魔法で何処かに保存されているものが復活する、なんてことも考えられるだろう。(ゴーストスイー…)
けれども、いっそ幽霊である事の特性をトコトン活かしきるという展開があっても良いかもしれない。
魔法世界と現実世界をまたにかけて活躍する英雄一族スプリングフィールド家の活躍の陰には、常にオンボロ貨物船の存在があった。そしてその船は、何時の頃からか誰の手を借りずとも卓越した操縦を見せることになり、英雄の奇跡の船と呼ばれるようになる。しかし、その操縦席には誰もいないわけではなかった。そこには、永遠に英雄達を見守り続ける、誰もその姿を知らない可憐な少女の魂が宿っているのだ・・・なんて。
・・・年明けと共にパル様号が爆沈していたら、沈むなあw。

魔法先生ネギま! ULTIMATE GUIDEBOOK THE BIBLE 2003~2007 (少年マガジンKC)

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