魔法先生ネギま! 313時間目 あきらめない、最後まで!

うわー、感想書くの久しぶりだよ〜。
なんだか、その間にとんでもないことになっているし。
白き翼どころか、クラスメイト全員を巻き込んで、絶望的な展開になっている。すげー。いや、毎週リアルタイムで読んでたけどね。
けどなあ、実を言うと、今の展開、あまり好ましくないと感じている。いや、「クラスメイト達を不幸にするな」とか、キャラクターファンの願いという訳ではなく。
やはり、バトル物ではピンチが無いと盛り上がらない。そういう点では、この展開は良く出来ていて面白いと言えなくも無い。絶対的な強さのライバルを渾身の力でやっつけて、満身創痍の状況で喜べたと思った瞬間、その倒したライバルと同等の強さの敵が何人も出てきて、成す術もなく蹂躙される。正に絶望を画に描いたような展開、昔からロボットものとかで何度も似たようなシチュエーションがあったはず。
そして、このように絶望が描かれているシーンは、実はとても「魅力がある」。なんというか、人って絶望に惹かれる感覚がある。自分ではどうにも出来ない巨大な力に蹂躙される感覚は、人の感性として快楽を感じる事があるのかもしれない。
しかし、ネギまの場合それが当てはまらない。「ネギまには絶対的な絶望が存在しない。」この縛りは、今のバトル展開になっていても、ネギまには絶対的な要素だろう。最後には絶対に幸せが待っている。これは、今展開している物語の設定からしても、おそらく間違いない。そうなると、「絶望の快楽」に乗れないのだ。何時ネギ君復活するのかな、という事しか考えられない。で、あるのはクラスメイトが痛めつけられている描写のみ。彼女達が頑張ってもどうしようもない状況を再確認するだけ。ちょっと辛い。
実際には、そんな絶望的な展開の中で、クラスメイト達がかすかな希望を信じて奮闘している。それが最後の希望であるネギに届く、という展開にもなるのだろうけれども、「絶望が魅力的でない」ネギまでは、この熱い展開が半減してしまうわけだ。
ところで、この絶望的な状況、ひっくり返す方法はあるのだろうか。
実は結構簡単に切り抜けられるはず。ここで、キーになるのは、マスターキーと明日菜。この両方が無いとフェイト側は目的を達成できない。そして、白き翼には切り札が沢山ある。これを組合せ、効果的に発動させれば、結構簡単に逃げる事ができる。
逃げるにはリロケートが必要で、リロケートはのどかしか唱えられない。そしてのどかを目覚めさせる呪文は夕映が使えたようだ。この二人が居れば、マスターキーは持ち出せる。そして、こののどかが安全に移動させる為には、夏美のステルス能力が必要だろう。
では、なぜ夏美はステルスを使わないのか。それは明日菜が居るから。明日菜はフェイト側のキーの一つではあるが、彼女だけではフェイトはどうする事もできないはず。つまり、明日菜の確保を一時諦めれば良い訳だ。
当初、全員を助けるという目的から始めた計画だったわけだから、明日菜を確保するのは絶対条件だった。しかし、クラスメイトを一人ひとり失っている今となっては、その条件は当てはまらない。状況は圧倒的に変わったのだ。
楓が戦っている間に決断すべき事は、実はそこにあったはず。まず、明日菜がステルスやリロケート発動に悪影響を及ぼすことを認識し、彼女をのどかとマスターキーから引き離す。どうしても置いていけないと思ったのなら、まき絵が背負って逃げるべきだった。そして、すぐに夏美のステルスで隠れ、距離をとってから夕映の魔法でのどかを目覚めさせ、リロケートとか。
まあ、そういうわけにもいかない状況ではあったのだろうが。
次回、夕映の魔法によって目覚めるのは、のどかだけだろうか。明日菜は? 魔法に対して絶対的な力を持っている、土フェイトにもハリセンを叩き込めた彼女は目覚めるのだろうか。もしそうなると、また別の展望が見えてくるかもしれない。
まだ希望は、完全には無くなってはいない、というところか。

CD付き初回限定版 魔法先生ネギま!(33) (講談社キャラクターズA)

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