快盗天使ツインエンジェル 5th Anniversary 5周年だよ!勇者集合!激熱☆キュンキュン祭 日本青年館大ホール

うーん、どんな所から感想を書き始めようか。
まずは、率直な気分から。
やはり、このイベントは凄いと思った。やってくれて実にありがたかった。
カリスマアイドル王国の姫君田村ゆかり、属性声優のツートップ癒しの能登麻美子ツンデレ釘宮理恵、声優界永遠のトップアイドル堀江由衣NHKを脅かす爆弾声優柚木涼香、あらゆる勇者王声優檜山修之、普通・空気と弄られ役声優が確立しつつある新谷良子、そして、シークレットとして、全ての常識の破壊者金田朋子先生・・・
綺羅星のごとく、いやそんな言葉では言い尽くせない、恐ろしいほどのキャストが揃っている。たった一つの作品のイベントで、これほどまでの声優がそろうのはそうそう無いだろう。
そんなスター達が、トークや生ドラマ、クイズコーナーでイベントを大いに盛り上げていた。実に楽しかった。このようなイベントを開いてくれて、感謝したいくらいだ。
・・・ただ、物事には色々な側面がある。本当ならば、ただ自分の感想だけを言っているだけで良いのだろうけれども、気付いてしまった所、言わなくてもいい事を、言いたくなってしまうけったいな性分なので、もう一つの側面についても語ってしまおう。
このイベント、高すぎる。
いや、個人的には上で感想書いたように充分満足しているのだけれども、おそらく、この一公演6,800円は、常識的に考えて高いだろう。というのも、このイベント自体が、ツインエンジェルというパチスロの宣伝として機能しているから。本来であれば、無料招待にしても良いくらいの企画と思える。
もちろん、それ以上の付加価値をつけているのであれば、つまり、ただ宣伝する以外のお楽しみにお金をかけているのならば、まあ金額がかかってもよいとは思う。しかし、その点でもかなり疑問が。
このイベントに参加するにあたり、一種の「合格ライン」を設定していた。それは、EDを生で歌ってくれれば合格、それが無ければ不合格。しかし・・・
お金のかかるであろう声優たちには極力拘束時間を短く出来るよう設定し、その分、ほぼお抱えのあべにゅうぷろじぇくとのライブで場を盛り上げようとする。本来の意味で作品としてのイベントを完成させるには、どうしても必要なOPとEDが揃っていない。それは作品に対する誠意の無さと受け取らざるを得ないだろう。
そんな当たり前の誠意を見せてくれれば、合格としてこのようなけったいな事は書かないで良かったのだけれども、結局、残念な結果だったというわけだ。あーあ、姫様、まみまみくぎゅの生歌聞きたかったなあ。
なんというか、Rioの時も感じたのだけれども、アニメ業界に旨味を感じて参入してくる新たな業種があるのは、新たな側面が生まれてよい面があるのと同時に、かなり危険でもある。結局、このような一種ぼったくり的イベントは声優ファンを枯渇させかねない。
お金を持っていない若い層は、きっとこのようなイベントを冷ややかな目で見ていることだろう。そうなると、それに参加している綺羅星のようなスター声優達もそういった目で見られかねない。それは声優業界全体のイメージダウンであり、先細りさせる原因になるかもしれない。
今、声優界には、今までと違った風が本格的に吹いてきているような気がする。そんな気配をひしひしと感じる。そのような流れを加速する一因になるかもと思わずにはいられないイベントだった。