「おねがい☆ティーチャー&ツインズ」放送開始10周年記念イベント〜AIGRE-DOUX エイグル ドゥ〜 川口リリアホール

いやはや、とんでもないイベントを開催してくれたものだ。思うに、アニメコンテンツの寿命は短い。特に萌えアニメの寿命は、その作品が継続していないとすぐに廃れてしまうものだと思っていた。このおねがいシリーズは、約8年前に完全に物語の締めくくりまで描ききり、全て終っていたものと思っていた。それだけに、このようなイベントが大々的に開催されて成功をおさめた事については、BD-BOX販促とはいえ、単純に驚いている。
確かに、おねがいシリーズは、綺麗に締めくくられた。しかし、それを受け止めた人の心にはとても強く残っていた。だからこそ「懐かしさ」という感情と共にこの作品を思い返し、積極的に求められたのだろう。しっかりとした成功をおさめず、もしくはだらだらと続いてしまった作品であれば、きっとここまで受け入れられなかったに違いない。そういう意味では、この10周年記念イベントは、実に読みの深い企画であったと思える。
とはいえ、参加してみて、その内容に不満を感じなくも無い。
やはり、イベントというと、花となるのは「歌」なのだろう。だからこそ、楽曲を中心としたイベント構成になっていることについては、それほど異論は無い。
しかし、アニメ作品において中心になるべきは、やはりキャラクターだろう。そして、そのイベントにおいて中心に居るべきなのは、そのキャラを演じた声優であって欲しかった。例え「ライブ」と銘打たれてはいても、井上喜久子中原麻衣清水愛を中心に据えて欲しかった。
ある意味このイベントは、おねがいシリーズを振り返るイベントと言うよりも、シリーズの楽曲を振り返るイベントになっていたのが、実に残念。正に千載一遇ともいえるイベントの好機において、作品の中心からずれてしまったイベント、というのが最終的な印象だ。
いや、やはりイベントでは「ライブがメイン」としないと客は呼べないという読みがあるのだろうか。個人的には、ただただ声優だけを集めて、だらだらした作品トークで2時間過ごす、とかの方が3倍嬉しいのだがw。他の声優さん達との絡みも見てみたかったよ。
まあ、おねがいシリーズの声優キャラソンも聞けたし、充分嬉しいイベントだったのだけれども。