花澤香菜「星空☆ディスティネーション」発売記念トーク&ミニライブ 品川ステラボール

本当に、 このような機会がこんなにも早く巡ってくるとは思ってもみなかった。
花澤香菜の声については、以前から強く惹かれていたし、 その歌にも強く惹かれていた。最もソロによるライブ活動を期待していた声優と言える。とは言え、彼女自身は歌に対してネガティブな感覚を持っているようだし、彼女自身忙しいだろうから、実は、「おそらくソロ活動は不可能」という予想があった。
しかし、このような展開をしてくれて、実にありがたい事だ。
実際、彼女の歌については、その完成度を求めるものではない。彼女の本質は、キャラの魅力の向上であり、それも「キャラの生の色気」の表現である。よって、彼女の歌についても、キャラの生っぽい色気が歌として表現されること、これが極上の表現によって展開される事に、その素晴らしさが有る。
アーティスト活動と言うからには、「花澤華菜としての」表現を重視せざるを得ないだろうが、実際には、彼女の演じる「キャラの表現」にこそ彼女の魅力があり、そこに矛盾点がある。
だから、個人的には、世間的に彼女がどう評価されるかは、あまり重視していない。彼女の自身の歌の表現として「自身の本質を掴めるか」ということだけが気懸かりだった。
今回このイベントに参加して、その点に「手応え」を感じたのは大きな収穫だった。
このデビューに際し、彼女は「アイドルとして持ち上げられた」事で、非常にやり難そうな印象だった。しかし、実際の彼女は、自身を道化にしてでも独自の表現で「キャラを演じる存在」に徹しようとする。
このイベントで、彼女は自身が道化である事を徹頭徹尾貫いていた。それは、本来「お仕着せのアイドル」であればやるぺきでは無い事なのだが、彼女にとっては必要な事だと思う。
花澤華菜は本来「道化」であり、そんな道化だからこそ「存在そのものがありえないほどの色気のあるキャラ」を演じる事が出来る。
イベント中、彼女は常におどけていて、それによって緩んだ空気の中表現された彼女の歌の中には、そんな「ありえないほどの色気」をもったキャラクターが表現されていた。
どうも、当初のデビュー発表会やプラネタリウムでは緊張から堅くなっていたらしいが、このように「緩んだ」状況こそが、彼女の本来の姿だろう。
少しおどけた彼女が「演じる」歌の表現は、正に絶品とも言えるものだった。
花澤華菜にとっては、まだまだ活動もこれからだとは思うが、是非これからも自身の本質である表現方法を掴んでいって欲しいものだ。
花澤香菜のソロ活動の本質は、これから更に発揮できるものと信じている。
花澤香菜の悲鳴が好き(2009/11/27)

星空☆ディスティネーション(初回生産限定盤)

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