怪し会 伍 もっとい不動

怪し会については、以前にも参加した事が有る。寺という独特な会場で、上手い酒が振舞われて行われる、実に趣のあるイベントだ。前回は参加出来なかったのだけれども、今回は清水愛が登場するという事で、「これって、どんな俺得イベント」という感覚で、勇んで参加w。
イベントの構成は、まず住職のありがたい説法から始まり、怪談の前半、そして休憩時間に別室でお酒と食事が振舞われる。その後怪談の後半を終えて、お払いのお経を唱えてもらって終了。
以前は、イベント前の待ち時間に酒が振舞われ(それも呑み放題w)てから始まったので、怪談が始まる事には有る意味出来上がっていたw。その雰囲気も良かったのだけれども、今回は、先に怪談があるので、よりクリアに朗読を楽しむ事ができたとも言える。
お目当ての清水愛に関して、それも彼女の怪談に関しては、もう断然有りだろうと、大船に乗った感覚で楽しむ事ができる。清水愛の声って、高音なのに感情を沈静させるような落ち着いた響きがあり、怪談のような基本抑えた演技と、そこから感情を高ぶらせた時の被害者声が、実にあっている様に思う。有る意味、怪談は清水愛の独壇場としても良いのでは無いかとすら思っている。
お話の内容は、普通に怖い話3本と、東日本大震災を題材にした話3本。
以前の開催では、披露されるお話は「実話」という事で語られていたと思うのだけれども、少なくとも今回のすべての話は、創作だろう。となると、東日本大震災を題材にするには、実は、まだまだ力不足の感が否めない。
あの悲劇の「現実」はあまりに大きく、その事象と「創作」が並列で並べられていても、その創作話の部分が頭の中に入ってこない。あそこで、明らかに人が大量に死んで、多くの人の人生が変わったという大事実が、怪談そのものを寄せ付けない気がする。少なくとも、私の感性ではそうだった。なので、実質、前半は怪談を楽しむ場であり、後半は311の悲劇を思い起こす場、という感じで聞いていた。後半に関しては、怪談として失敗だよ。
今回からはお食事もより本格的になったとかで、完全に夕食とする事ができた。チケット代に酒と食事代が入っていると思うと、断然お得なイベントだ。食事時にはお酒の説明あり、主催者茶風林氏の東北ボランティアの報告あり、抽選会ありで、清水愛も特別ゲストとして登場した。また、今回のお酒は「特別純米 生一本浦霞」で、やはりやたらと旨かった。
旨い酒と、美味しい食事と、清水愛の声に酔いしれ、やはり俺得イベントと認識w。

Chimeric voice

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