『中二病でも恋がしたい!』本編先行上演イベント 銀座丸の内ピカデリー

有る意味、来期最も注目すべきアニメだろう。なんといっても京アニ作品だし、それも、こんな先行イベントをやるなんて、かなり気合が入っている様子が窺える。それこそ「けいおん!」を継ぐ作品にしたいという想いもあるのではないか。
はっきりいって、京アニのテレビアニメは日本で一番素晴らしいと思う。作画に対する尋常じゃないほどの技術と労力と思い入れ、それに加えて、日本アニメにおいて最も重要な「キャラクター性」をどこまでも大切にする姿勢。どちらも他の追随を許さないほどのレベルだ。
特に京アニの特徴なのが、キャラクター性を大切にする姿勢であり、この「姿勢」とは、つまり視聴者の望んでいるものを見出して提示することが重要であり、そんな視聴者の望む「ブーム」みたいなものを、常に捉え、また自ら作っていた事が京アニの最も大きな強みだったといえるだろう。
それだけに、あの悪夢の夏休み、「エンドレスエイト」によって、その姿勢に疑問を持たれたときから、どこか京アニには影が差していた。今までのファンは、純真に「京アニのアニメなら安心して楽しめるよね」と思っていたのに、それが最近では「また一人よがりな事をするんじゃない?」と思わざるを得なくなった。
けいおん!」が完結した今、おそらく京アニはそのような影を払拭する機会を探っているように思う。そして、正にこの「中二病」こそが、そのくらいのインパクトがあると、大きな期待をよせているからこその、このようなイベント展開なのかもしれない。
前置きが長くなった(^^;。イベント自体は、PVでも使われていた第2話までの上映と、メインキャストのトーク、そして監督のインタビューという構成だった。
キャストはメインヒロイン4人、内田真礼赤崎千夏浅倉杏美上坂すみれに加え、福山潤がシークレットで登場し、キャラの紹介の他に中二ポーズの披露とか、中二ワード講座として、各ヒロイン声優が先生となってオススメ中二ワードを講義し、トーナメント的に一番を決めたり。4人ともきゃぴきゃぴしているようでいて結構緊張していたらしく、特にこういった事に強そうなすみぺとかもガチガチだったり。
ただ、そんな中なかなかの成績を残したのがあずみん。彼女、すべてにおいてそつなく華麗にこなし、イベント慣れした貫禄をみせていた。結局、本人は不本意ながらも「中二病先生」の座についてしまったり。いや、彼女もどんどん立派になってくなあ、としみじみ。
因みにこの4人はユニットを組んでEDも歌うという。その生披露こそなかったが、今後の活動にも注目したいところだ。
監督のトークはというと、中二病の現代における有り方について語ったり、まあ、やはりこういう真面目な人が作っているんだなあと実感できて面白かった。