マリコレ 〜MARINE COLLECTION 2013〜 代々木第二体育館

しまった、悔しい。つい参加してしまった。
以前から、この手の若手声優を「出すだけ」イベントについては、否定的な感想を持っている。声優は云わば「キャラの依代」だ。沢山のキャラの魅力を背負っているからこそ、そのカリスマはある。確かに声優個人の魅力もあるだろうが、それだけでは成立しない。声優ラジオは確かに声優個人の魅力を引き出すものだが、云わば声優の宣伝的な意味合いが強く、つまりは無料でやっているもの。それをイベントにするならば、それ相応の技術や練習を積んだ芸を見せるべきなのに、いつもの無料ラジオの延長線上で儲けを出すような金をとるのは、ルール違反のような気がしてならない。
この手のイベントが増えると、依代たる声優のカリスマ全体が減退し、声優人気そのものに影が差しかねないと危惧するくらいだ。
とは言え、ただ何も知らずに文句を言ってもいけないし、やはり自分の好きな声優達がどのように扱われているのかも知っておきたい。大いなるジレンマの中参加してしまった。
結論から言えば、状況は変わらない。構成作家のシナリオに乗ってゲームとか繰り広げていた。時折声優個人の芸が炸裂して、その一瞬満足してしまう自分が悔しい。全然割に合わないイベントなのに。
しかし、やはり駄目だよこれは。声優のカリスマを掠め取るだけのイベントだ。これを許していてはいけない気がする。もしやるならば、歌とか朗読劇とか、しっかり芸を入れてくるべきだろう。きっと、ここに参加している者も、ゆるく楽しいひと時の後、それにかけた費用と時間を楽しさと換算してしまい、それに足るものだったかを考えるはず。薄苦い記憶としてしまうかもしれない。
実際、そのような者も多いのだろう。何回目かのこの会場では空席も目立った。
声優に会える機会は嬉しい。しかし、そういったファンの欲目を狙うだけのイベントは勘弁して欲しいものだ。