アニメロミックス Presents Minori Chihara Xmas Party 2013 両国国技館

声優のクリスマスライブは最近機会が無くてあまり参加出来て無いのだけれども、思い返すのは堀江由衣のライブで、それはここ両国国技館だったw。
考えてみると、みのりんのライブも、こういうしっかりしたモノは久しぶりの気がする。実際のところ、今年のライブは今までアコライブとサマドリだけだったか。やはり、ファンクラブ解散とか、色々あったと言う事だろう。
しかし、今年のこの流れは、もっと前からその予兆があったようにも思う。
昨年のみのりんの活動は、それはもう巨大化の一方だった。ついにはSSAまで辿り着いた。けれども、彼女の気持ちがそれに追いついていたのかというと、ちがうような気がした。「Message 04」でも吐露していたが、最も苦しい時期を迎えていて、そこから吹っ切れる為に、そのような大型化の目標を立て、邁進していたのだろう。まるで彼女が憧れた水樹奈々のように。
しかし、その流れはみのりんにはどこか違う気がした。彼女の夢は、確かに武道館という大きな舞台に立つことだったかもしれないけれども、彼女の持ち味は、必ずしも大きな舞台を「望んでいない」。みのりんはアーティストとして大きな舞台に立つオーラを持ちつつも、その裏には彼女自身の内面を理解すると支えたくなる弱さも大きい。みのりんのライブの一番の醍醐味はみのりんとファンの心の交流であり、それは単なるエンターティメント性を超えるものだ。大舞台になればなるほど、その心の流れは希薄になる。それは、昨年のライブの巨大化につれて、より鮮明になっていったように思う。
事務所からの離脱とファンクラブの解散。これは、今思えば妥当な流れだったのかもしれない。自身を見つめなおす良い機会だったのかも。
おそらくはより苦しい中での一からの出発。その結果は、最近着実に捉えつつあるアニメタイアップに現れている。これは、茅原実里にとってあるべき正しい流れのような気がする。
そして、今回のライブ。その結果が出たあと、またアルバム発売という結果も出した後のこのライブは、彼女にとっての新たな道筋が見えて、それをファンに伝える場となって居ただろう。
MCに入るたび、みのりんは必要以上に間を取る。会場の空気を、ファンの気持ちを確かめるように。そして、最近の報告を余すことなく伝えようとする。そう、こういうライブとしてある意味無駄な時間の使い方こそが、みのりんライブの醍醐味。何時かのみのりんが帰ってきたみたいな感覚に捉われ、みのりんの言葉が染み渡る。
それにしても、アイドル声優とは本当に求められるモノが多い、大変な存在だと思う。声優の仕事でもトップ集団にいて、なおかつ歌の技量も高いものを求められる。アニメ作品がヒットしなければ、例え良い仕事をしていても認められる機会が先送りという運もある。
そういう、いわば気まぐれな流れに、みのりんは自らの決断で、自身の有るべき姿として改めて飛び込んだと言えるかもしれない。
少なくとも今のみのりんはその流れに上手く乗っている。是非この流れをとらえて、彼女なりの更なる高みを目指していって欲しいものだ。
・・・ライブの感想書きそびれた(^^;。
今回のライブは、こういう心機一転のみのりんのライブとして相応しい、過去の楽曲を織り交ぜたセットリストだった。新アルバムからの楽曲はあまりなく、それはここで発表された次のツアーでお披露目されるらしい。
因みに、奈落に落ちるというハプニングがあったが、あれは完全な予定調和。上から見ていたのだけれども、みのりんは歌い終わったとき、忘我な状況でも必ず水を飲みに後ろに下がる。後ろ歩きで。ステージに穴が開いたときから、これはもうスタッフが声かけない限り落ちるな、何か対策してるのかなと思っていたが、案の定、落ちた。あれは対策不足としか思えない。大事なくてよかった。
ともあれ、みのりんの新たな境地を垣間見ることの出来る、実に感動的なライブだった。今後の活躍を大いに期待したい。

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