革命的ブロードウェイ主義者同盟 総決起集会 中野サンプラザ

さて、すみぺについてはどのような事から語たるべきか。
最初に見たときの印象は「イロモノ」。ロシア贔屓なんて、ぜってーフリだろう。興味惹くために必死だなあ、とか、かなりひどい事を思ったものだ。それでも、一昨年のACEのフリーステージでそんなトークを延々続ける彼女には大いに楽しませてもらったし、頭の良い娘だと感心もしていた。
しかし、暫くするうちに、これがガチだと思い知らされてくる。もう、常人には全然ついていけないレベルw。ビスクドールの様な整った顔立ちで、グラマラス。それでいて、ガチ。なんだかトンデモナイ存在のように感じるようになっていった。
声優としては地道なタイプ。派手さは無いが頭の良さで着実に進むタイプかもしれない。そして歌も丁寧にこなすタイプだろう。つまり際立った特徴がある訳では無い。しかし、ただ一つ、彼女自身のアイデンティティが特徴的。その際立った個性によって、他のどんなアイドル声優よりも特異な存在となっている。
知性に偏り過ぎ趣味に偏向し過ぎた個性と、グラマラスで整った容姿は、一種、女神的処女性を連想させる。
そんな彼女が、自身の趣味を塗り固めたようなアーティスト活動を積極的に展開する。彼女の歌の振り付けは、まるで巫女が神乞いをするかのような、一種独特な踊りだ。口から出てくるのは、少し政治思想的に危険なもの。もう、彼女の行動そのものが現実世界から隔絶したものであり、それに触れる事がイコール異世界への誘いとなる。
今回、彼女自身が唱えた中野ブロードウェイの趣味嗜好を第一義とする「革命的ブロードウェイ主義者同盟」の思想の下に、ファーストアルバムを引っ提げての初ライブ、いや決起集会を、ここ中野ブロードウェイで開催する。正に常軌を逸した声優アイドルライブと言えるものだっただろう。
すみぺはホンモノであり、それだからこそイロモノであり続けるだろう。彼女の世界に陶酔すれば実に奥深いものを堪能できるが、しかし、それを忌避する者も多いかもしれない。
こういった特異な存在こそ実に貴重だし、だからこそ強く応援したいと思える。すみぺ、かわいい。これからもがんばれ。