『第二回 電子マンガサミット開催!』 阿佐ヶ谷Loft

前回も気になってはいたが参加して居ない。主に赤松健が参加するという所に惹かれて参加した。
電子マンガについての話をするのだけれども、はっきり言って話が面白いのが赤松健ただ一人。赤松健はイベントとしてだらけるのを阻止するべく、自分の立ち位置の意見をズバズバ出して問題提起をする。早い話、eBookJapan系の電子書籍なんとかなる派に対して、電子書籍より本派の赤松健の対立。赤松健が問題提起をして面白い討論に持ってこうとするのに、周りは冗談で躱して討論として組み合おうとしない。実際には、性欲とか、本心で求めるものとか、手軽さとか、金出すのはどこまでかとか、そういったシビアかつエグイ話題じゃないとこういった討論は面白くないと思うのだけれども、それを求める赤松健に付き合わず現状分析や常識論でお茶を濁す展開が残念で仕方なかった。
とは言え幾つか有用な情報も出ていて、それらを総合すると電子書籍は結構良いところまで来ていると思われる。ダウンロード能力は相当上がっているし、スマホなどのプラットホームも完全に揃って居る。画質を求めて基本的に電子書籍には懐疑的な立場を取る赤松健にしても、あともう少しで状況が変わる環境が整いそうだという感覚は持った様子もあった。ただ、きっとそのような時代になったらすぐに大手出版社が載り出して牛耳ってしまうのだろうなあ。
何はともあれ、赤松先生と同じ空間でこういった討論を聴くのは、なんだか「お茶会」を思い出して懐かしい気分になったりして。それだけでも十分嬉しいイベントだった。

UQ HOLDER!(8) (講談社コミックス)

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