THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!! 2015 西武プリンスドーム

はてさて、アイマスも10年か。実はこのブログも10年目になるので、その当時からの係わりも折に触れて書いてきていることになる。
実を言えば、アイマスに関しては傍観者という立場にしかなれない。と言うのも、ゲームをやったことがないから。ゲームは嗜む程度にはやってきたけれども、アイマスが出てきたのがPC、コンシューマ、TCG、MMORPGとやって来て、もう充分という気分になった頃。また、ゲームの中でも衆目に触れるアーケードだけは苦手であまり手をつけたことがなかったのも敬遠して理由でもある。
しかし、アイドルを題材にした声優絡みの作品として最初から注目はしていて、CD発売やイベントには傍観者ながら付いていってた。赤羽イベントも行ったし1stライブにも行ったよ。だから、ファンとしての当事者意識は薄いけれども、折に触れて付き合ってきた、その積み重ねてきた歳月も感慨深いというものだ。
今だからこそ、アイマス声優についてはぶっちゃけた話をしても良いかな。実を言うと、アイマス声優については、それ程大きな評価をしたことがない。(えーw)
アイマス声優という呼称があるように、彼女達はアイマス以外では、端的に言えばテレビアニメではあまりその声を聴かない。もちろんアイマス以前から活躍しているくぎゅとちあきを除いてだけど。そして、それは何故かと言えば、やはり一線のアニメで活躍する何かが少し足りて無いからなのではないかという気がしている。少し泥臭いトークとかを聞くと、どうしてもそう感じてしまう。端的に言ってしまえば、声優としては二流。(こんなディスりをしてしまって、気分を害する人がいたらほんと申し訳ない。)
しかし、彼女達には歌があった。少なくとも他の声優より少しだけ安定している程度の歌唱力があった。それを見込まれてアイマス声優になり、イベントをこなすようになる。アイマスという他の何よりも先を進んでいるオタク的アイドルコンテンツを表現するという立場こそが、彼女達を育てていったのだろう。彼女達はアイマス声優と呼称される程にそんなアイマスに対して多くの力を注ぎ、何度ものライブを経験することによってそのスキルは高まっていった。そして、今回、大スターでもなかなか立ち得ないこの西武ドームという大舞台において、堂々としたパフォーマンスをこなすようにまでなっている・・・
「プロデューサーさん、ドームですよ、ドーム!!」こんな雲を掴むような夢を語ったセリフが、今、現実となっている。しかし同時に、その大切なセリフを、この一世一代の大舞台における重大なセリフを、それをいうタイミングを、やはりここに来て間違えてしまう。それこそが、正に二流の証。しかし、それでもアイマスの4万ものファンは彼女達を受け入れる。
これはなんという巡り合わせなのだろう。二流で有るが故に一つのコンテンツに捉われ、しかしそれが故そのコンテンツに注力したことによって、他の誰もがなかなか到達し得ないところまで来てしまっている。そんな彼女達だからこそ、アイマスというコンテンツにここまで尽力している彼女達だからこそ、そのコンテンツを愛するファン達も、彼女達を熱く、深く応援することが出来るのだろう。
そんな様子を見ていて、ここ10年彼女達の活動に付き合ってきた傍観者としては、半分苦笑いし半分泣くみたいな、なんとも言えない感慨が込み上げてきてしまった。
アイマスはこれからどこまで行くのだろうか。二流だったアイマス声優も今と成っては大御所としてその存在感は絶大だし、後から合流したぬーやはらみーも相当な実力者。そして、デレマス、ミリマスでは、アイドル声優を志す者がゴマンと居る今の御時世、その狭き門を潜り抜けてきた最初から眩いばかりの才能を持った新人アイドル声優がどんどんと参画してきている。今、声優として名を成すのならば、アイドル的な魅力も持っているのが望ましい。そして、その為にはアイマス声優になるのも大きな選択肢、という状況にすらなっている。
前回のSSAのIDOL WORLDでは、アイマスの「底が抜けた」という感覚を持ったけれども、正に今はその底の抜けたアイマスがどんどんと勢力を拡大しているという状況だ。
今回、10周年の記念ライブということではあったが、この後に規模を後退させる必要は無いだろう。一体これからアイマスはどこまで行けるのか、想像もつかない。